インサイトテクノロジーは、Amazon Aurora PostgreSQLのバージョンアップ対策として、東京海上日動システムズがSQLテストソフトウェア「Insight SQL Testing」を採用したと発表した。
東京海上日動システムズは、東京海上グループの情報システムの企画・開発から保守・運用までを担うグループ会社。拡張性があり、運用負荷の低いITインフラ環境を目指してクラウド活用に積極的に取り組み、2018年からオンプレミスシステムのクラウド化プロジェクトをスタートさせたという。2021年からは、本格的なクラウド移行を開始してきたとのことだ。
そうした中で、データベースにAmazon Aurora PostgreSQLを選択したが、クラウドサービスを利用する以上、一定期間ごとのバージョンアップは避けられない。そこで、バージョンアップ対応の効率化を目指し、インフラ担当だけでなくアプリケーションやサービスの担当者も、Auroraのバージョンアップに伴うテストの作業負荷をいかに軽減するかを検討した結果、Insight SQL Testingが採用されることになったという。
Insight SQL Testingは、本番環境でアプリケーションが発行するSQLを自動収集し、収集したSQLを移行先のテスト環境でテスト・評価することで、バージョンアップ時のテスト工数を削減できるソフトウェア。導入により、次のような効果があったとしている。
- テストツールを利用しない場合と比較して、1システム当たりの工数を4人月から1~2人月に削減できた
- 移行前後での性能比較の機能があるため、移行後に性能の劣化が起こらないことを確認でき、バージョンアップへの不安が払拭できた
- 操作性がよく、ドリルダウンで詳細情報がすぐに分かるなど、最小限の学習コストで使い始められた
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