2026年2月24日、Nagarroは、Guide Roboticsとの戦略的パートナーシップを締結した。
同社 アソシエイト・ディレクター 島田玲南氏
Nagarroは、1996年にシリコンバレーで設立された企業。2017年に日本法人を立ち上げており、昨年度から製造・自動車業界へのアプローチを強化している。その状況下、現場では稟議制度や中間管理職のリスク回避などによる意思決定の速度低下、過剰な品質要求、ERPの過剰なカスタマイズ、BPR不足などにより、日本特有の課題が山積している状況だとする。同社 和久田典隆氏は、「競合他社と異なり、われわれは現場にまで入り込んで支援している」と話す。
そうした状況を踏まえてNagarroでは、同社が開発する設備保全向けのIoTプロダクトの展開、AIによるプロトタイピングを用いた営業体制の構築、そして現場業務に特化した「バーティカルAI」の提供に注力していくとのことだ。特に設備保全向けのプロダクトは、日本発のソリューションとなる。具体的には、OCRを用いたドキュメントの電子化、ノーコードでのIoT機器設定、AIを用いた保全情報の自動収集などを実現でき、既に大手自動車メーカーでは3,000台以上の溶接ロボットのメンテナンスに活用されているとのことだ。
また、バーティカルAIの開発にともない、Guide Roboticsとの戦略的パートナーシップを活かしていく。米SRI Internationalのスピンオフ企業となるGuide Roboticsは、フォークリフトやロボットのリアルタイム追跡など、GPSが利用できない環境下での高精度ナビゲーションを専門とする企業。同社の室内測位技術を取り入れることで、バーティカルAIの開発・提供を推進する。倉庫現場チームと連携し、倉庫管理システム(WMS)やERPなどと統合した、“データ主導型”のオペレーション確立を目指すとのことだ。Nagarro 島田玲南氏は、「どのようなルートを走ったのか、どこが渋滞しているのか、フォークリフトの稼働率などを可視化できるようになる。また、ヒヤリハットの多発地点や危険運転をしている社員の特定など、効率化だけでなく安全性の向上にもつなげられる」と説明した。
なお、昨年Nagarroは、イナホ・デジタル・ソリューションズの買収を発表しており、OpenAIサービスパートナーにも認定されている。これらを前述した事業戦略の推進に活かしていくとのことだ。
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岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)
1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。
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