NTTドコモソリューションズは、NTTドコモグループのバックオフィスシステムを支えるゼロトラスト環境の構築を目的としてゼットスケーラーのソリューションを活用し、ゼロトラスト環境へ段階的に移行した。

今回のゼロトラスト環境への移行は2つのフェーズに分けて段階的に進められたとしている。フェーズ1ではZscaler Private Access(ZPA)を先行導入し、VPNを介さずにプライベートアプリケーションへ安全にアクセスできる環境を整備。続くフェーズ2ではZscaler Internet Access(ZIA)とZscaler Digital Experience(ZDX)を展開し、インターネットアクセスの制御・可視化とユーザー体験の継続的な監視を実現したとのことだ。
さらに、Microsoft Entra IDやIntuneとの統合により端末ポスチャチェックを認証プロセスに反映。ドコモグループで開発されたOA基盤「dDREAMS」との連携により、人事異動に応じたアクセス権限の自動管理も可能にしたという。この2段階導入により、約5万人のユーザーに気づかれることなくシステムを切り替えるシームレスな移行が実現し、利便性を損なうことなくゼロトラスト環境への移行を完了したとしている。
ゼットスケーラーのソリューションを導入したことで、ドコモグループは以下の効果が得られたという。
- リモートワーク環境の改善:ユーザーはVPNの接続操作なしで自動的に社内ネットワークにアクセス可能。セキュリティと利便性のトレードオフを解消
- セキュリティレベルの向上:インバウンドを含む双方向通信性やセッション継続による第三者攻撃リスクなど、VPNが抱えていた脆弱性を解消。片方向通信とセッション単位の認証により堅牢性を強化
- 利便性とコスト削減の両立:リモートでもオフィスでも同じPC1台で業務が可能となり、PC台数削減により調達コスト低減とCO2排出量削減を実現
- IT統合プロジェクトを約6ヵ月短縮:物理的なネットワーク工事を不要化し、経営統合を加速
- IT統合プロジェクトにおいて7,400人規模のOA環境を統合:ドコモグループに統合する従業員・ビジネスパートナーを含む基盤を一元化
- IT統合のプロジェクト工数を50%削減:作業時間と運用負荷を半減
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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