大日本印刷(DNP)は1月15日、長野県(長野市・上田市・白馬村)で、訪日観光客向けに生成AIおよび多言語自動翻訳技術を活用した観光サービス向上と、地域DX人材育成を兼ねたワークシェア事業の実証を1月19日から23日にかけて実施すると発表した。
本実証は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が推進する多言語自動翻訳技術の社会実装の一環で行われるもの。観光業界では訪日観光客の増加により、多言語案内や歴史・文化資料の多言語化の遅れが課題となっていた。DNPは今回、独自の「DNPドキュメント構造化AIサービス(AI-Ready Data)」やPreferred Networksの生成AI技術「PLaMo」などと連携し、地域固有の歴史や文化を踏まえた多言語観光案内を実現可能か検証する。
データ整備には36名の地域住民が参加し、合計約1,200時間にわたる観光・歴史・文化資料のデジタル化作業を担った。この共創型ワークシェアモデルにより、地域内でDX関連業務の創出と人材育成、就労機会の確保を両立する狙いだ。
実証では観光スポットのレコメンド機能やガイド機能を備えた観光向けLLM(大規模言語モデル)を構築し、日本語・英語・中国語(繁体字中心)に対応。長野県内の観光案内所やホテルなどで利用者動向を調査し、滞在時間や回遊スポット数など観光行動変化も評価対象となる。
DNPは本実証結果を基に、標準化した観光LLM構築プロセスとデータ整備手法を2027年度以降、国内10地域で展開予定だという。観光を起点に教育・文化・行政・防災分野へのDX拡大も視野に入れ、持続的な地域価値向上と課題解決へ注力する方針である。
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