トヨクモは2026年3月11日、従業員100名以上の企業でBCP・防災・安否確認に携わる担当者111名を対象に実施した「企業の防災・安否確認体制に関する実態調査2026」の結果を発表した。
調査結果
62.4%の企業では震災経験者が半数未満、58.9%の企業では震災の教訓が形骸化と回答
震災当時の対応を知る社員が半数未満の企業は62.4%に達しており(「3~5割程度残っている」「1~3割程度残っている」「1割未満しか残っていない」の合計)、震災の教訓が「具体的に活かされている」とする企業は29.9%に留まるという。防災訓練の頻度は「年1回」が52.3%で最多となっているが、58.9%が「教訓が形骸化している」と回答。発災から15年が経過し、当時の知見を持つ人材の流動化が確認されるとともに、組織内でのノウハウ継承の難しさや、訓練の目的が形式化しているといった回答が示されているとのことだ。
現在の働き方に合わせたBCP更新は「一部に留まる」が49.5%で最多
テレワークの普及など「2026年現在の働き方」に合わせたBCPの更新状況について、49.5%の企業が「一部更新しているが、十分ではない」と回答。災害時の連絡手段については「社内メール(52.3%)」が「専用システム(42.3%)」を上回り、最も活用されているという。多様なツールが導入されている一方で、35.5%の担当者が「テレワーク中や外出中の社員の所在把握」に課題を抱えているとのことだ。ハイブリッドワークが定着する中で、出社を前提としたBCPやメール中心の連絡体制と、最新のワークスタイルとの間で整合性を確保しづらくなっている現状がうかがえるとしている。
39.3%の企業では安否確認の課題として回答集計の手間を問題視
管理実務の課題では「回答集計の手間(39.3%)」に加え、「未回答者への再連絡の煩雑さ(38.3%)」が上位を占めている。こうした管理面の課題が指摘される中で、大規模災害時の安否確認の初動対応を「問題なく完遂できる」と回答した担当者は23.4%に留まり、58.9%は「やや不安があるが概ね対応できる」、15.9%は「人手が足りず大幅に遅れる」と回答。ツールを導入していてもなお「集計」や「督促」といったアナログな工程が残っていることが、有事の際の対応能力に対する慎重な見方につながっている可能性が示唆されるとのことだ。
調査概要
- 調査機関:トヨクモ株式会社
- 調査名称:企業の防災・安否確認体制に関する実態調査2026
- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチマーケティング「リサピー®」の企画によるインターネット調査
- 調査日:2026年1月26日
- 有効回答:従業員100名以上の企業で、BCP・防災対策・安否確認業務に携わる総務・人事担当者 111名
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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