発表によると、医療業界のITでは、複数の装置や情報システムに分散して蓄積された情報の相互接続や、検査結果や投薬歴などの連携確立が課題となっているという。そのため、米国では1999年に医療における情報連携を実現するための取り組みであるIHE(Integrating the Healthcare Enterprise)が設立され、世界中の先進地域で地域医療連携システムが実現されているという。
日本IBMでは、IHEに準拠し、世界中で2,400以上の医療機関、40以上の医療情報共有システムやさまざまな公共医療システムに導入実績がある「IBM Initiate MDS」を日本で提供することにより、日本にける地域医療連携の具現化を支援するとしている。
「IBM Initiate MDS」は、複数の医療機関にまたがる情報、たとえば患者の基本属性情報や過去の既往歴や処方箋といった電子カルテ情報などを仮想的に統合し、どの医療機関からでも同一の情報を活用できるようにするソリューション。この製品の特徴は次の通り。
・グローバルな業界標準に準拠:IHEが定めるテクニカルフレームワークに対応。具体的には、患者情報管理のための業界標準の方法を標準で実装。
・拡張性:各医療機関に分散した重要情報を物理的に統合するのではなく、データの住所録にあたる「レジストリー」を作成することにより仮想的に統合管理。
・導入の迅速性:世界中のベストプラクティスをもとに、ハブといわれる標準データモデルを複数用意しているため、導入作業が約半年という短期間で完了。
■ニュースリリース
http://www-06.ibm.com/jp/press/2011/05/1701.html