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国内企業の3分の1がIT予算の見直しに着手、IT投資意欲は弱含みもプロジェクト中止・停止は一部に JIPDEC、「企業IT利活用動向調査」を実施し、東日本大震災の影響を発表

  2011/07/12 00:00

日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)は、アイ・ティ・アール(ITR)と共同で国内企業500社を対象に「企業IT利活用動向調査」を実施した。その結果の一部を速報として、国内企業のIT投資戦略に東日本大震災が与えた影響としてまとめた。
 

「企業IT利活用動向調査」は、JIPDECとITRが今年5月に実施したもの。発表によると、企業ITに対する震災の影響のあらましは次の通り。

・震災によりビジネス上の被害を受けた企業は3分の2
「影響がなかった」とした回答者は全体の33%にとどまり、残りの3分の2の企業は影響を受けたと回答。「本社もしくは重要拠点が被災」した企業は5%強。「自社拠点の一部が被災」した企業は26%に上るという。また、「調達先の被災により、事業が遅延(22.8%)」「納入先の被災により、売上げを逸失(12.8%)」など、取引先の被災によってビジネスが停滞した企業もかなりの割合に上り、影響は東日本のだけでなく西日本の企業にまで及んでいる。

・2011年度IT予算の見直しは、実施済みが13%、今後実施予定が23%
震災当時決定されていた今年度のIT予算の見直し状況についても調査した。その結果、「実施済み」とした企業は13%、「今後実施予定」とした企業は23%。見直しの方向性については、減額を予定する企業が増額を上回り、影響範囲は限定的ながら投資意欲がわずかに下降しているとしている。また、今後実施を予定している企業のほうが、投資意欲が後退していることも注視すべきだという。

・「経営・事業の立て直し」が最優先。ITプロジェクトの中止・停止は限定的
震災後の施策に関する調査では、「全社的な経営計画の見直し・再検討」「個別の事業計画の見直し・再検討」といった経営や事業に直結する項目の実施率が高く、それぞれ20%を超える企業が実施済みであると回答。また、被災や停電対応を目的とした「事業拠点の見直し・変更」「取引先、サプライチェーンの見直し・変更」についても、15%以上の企業が実施済みとしているという。

また、発表では、IT支出への影響は短期的には比較的軽微だとしている。今後、考えられる、情報システムのディザスタリカバリ対策やデータセンターの移設や強化などのIT施策が本格化するのはこれからだとしている。

なお、「企業IT利活用動向調査」の詳細は、『情報化白書 2012』として、2011年10月に翔泳社から刊行される予定。

■ニュースリリース
http://www.jipdec.or.jp/pdf/ov/press/press_20110627.pdf
 

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