NECは、海洋研究開発機構の超高速計算システム「地球シミュレータ次期システム」を落札したと発表した。次期システムでは、システム全体のピーク性能が131TFLOPS(テラフロップス:1秒間に1兆回の浮動小数点演算性能)になる予定。
地球シミュレータは、地球シミュレータ研究開発センターが開発した超高速ベクトル並列計算機システム。地球規模の環境変動の解明・予測を目的として作られ、神奈川県の海洋研究開発機構横浜研究所 地球シミュレータセンターにて2002年より稼動している。運用開始から2年半の間、TOP500スーパーコンピュータランキングにおいて1位に認定されていた。現行のOSはNECの「SUPER-UX」を機能拡張させたものであり、Fortran 90、CおよびC++のコンパイラが利用できる。
今回、部品の老朽化等のため新たなシステムへ更新するにあたり、一般競争入札によってNECが提案するシステムを導入することに決定した。次期システムでは、アプリケーション実効性能と主記憶容量が現行の2倍になる予定。2009年3月より運用を開始する見込みとなっている。
【関連リンク】
・「地球シミュレータ次期システム」を落札:NEC(プレスリリース)
・地球シミュレータの更新について:独立行政法人海洋研究開発機構(プレスリリース)
・地球シミュレータ