秋葉原で起きた無差別殺傷事件の加藤智大容疑者は、「勤務先のリストラ計画や処遇に不満があった」と供述しているという。加藤容疑者の雇用形態は、派遣社員であった。
総務省が5月30日に発表した、「労働力調査詳細集計(速報)平成20年1~3月期平均結果の概要」によれば、非正規雇用者の割合は過去最高の34.0%に上る。
終身雇用制度も崩壊したといわれ、安定した人生を約束された人などいない。安定した雇用形態でなくても、強く生きていける人もいる。しかし、不安定な雇用に耐えられない人がいるのもまた事実だ。
正規雇用は企業にとって投資でもあり、リスクをはらむ。しかし、正規雇用という「投資リスク」を背負う覚悟が、今、企業に求められているのではないだろうか。