HPが提唱する「HP Converged Cloud」は、クラウド分野において多様な技術とサービスが勃興している現状において、企業や行政組織などが最適な技術・サービスを取り入れ、要件を満たしつつむだのないクラウド環境を導入・構築できるよう支援するために開発されたアーキテクチャ、テクノロジー、ノウハウの総称だという。
「HP Converged Cloud」は、パブリック、マネージド、プライベートの各形態のクラウドが業務要件に応じて混在するハイブリッドクラウドの構築を前提としているという。HPは製品やサービスにおいて、OpenStackへの対応を進めているという。その対応状況は次のとおり。
・米国で展開中のパブリッククラウドサービス「HP Cloud Services」における、OpenStackに準拠したサービス開発。
・プライベート/ハイブリッドクラウド向けのクラウドサービスライフサイクル管理用ソフトウェア製品「HP Cloud Service Automation」におけるOpenStack対応。
・2013年内にOpenStackと連携してネットワーク構築の効率的な管理と自動化を実現する技術「HP Virtual Cloud Network Application」を市場投入予定。
今回、オールインワン構成により迅速なプライベート/ハイブリッドクラウド環境の構築を実現するアプライアンス「HP CloudSystem Matrix」の新バージョン7.2では、KVM(Linuxカーネル仮想化基盤)のOpenStack対応管理機能である「HP Matrix KVM Private Cloud」が実装されるという。それにつづいて、この製品の今後のバージョンアップにおいてもOpenStackへの対応範囲を拡大する予定だという。
それにより、この製品の「HP Converged Cloud」戦略における中核製品としての位置付けを強固にするとともに、OpenStack準拠のパブリッククラウド環境とプライベートクラウド環境のスムーズな接続、あるいはプライベートクラウド内のコンポーネント同士のより柔軟で高度な連携の実現に向け、機能強化を図るとしている。
また、将来的には、OpenStackの技術を用いて、「HP CloudSystem Matrix」をプライベート/パブリックといったクラウドの種類の違いを意識することなく、相互のリソースを管理・利用できるコントローラーとして機能させることをめざすという。
■日本HPのクラウドソリューションのWebページ
http://www.hp.com/jp/cloud