今回発表された「MySQL 5.7.5 DMR」の強化点は次のとおり。
◎パフォーマンスと拡張性
- ユーザーによる制御を向上させ、クエリ・パフォーマンスを改善するために、MySQLオプティマイザのダイナミック・コスト・モデルを新たに導入。
- 迅速なオンライン処理および一括ロード操作により、InnoDBパフォーマンスを改善。
- ユーザーおよびステータス変数の計測機能、さらにレプリケーション情報と進捗の計測機能により、パフォーマンス・スキーマを改善。
- スキーマ内マルチスレッド・スレーブをはじめとするレプリケーション・パフォーマンスの改善により、多数のトランザクションを並行して適用可能に。また、完全な一貫性を維持するのと同時にトランザクションの再試行をサポート。
- SysBench Read-only Point-Selectsを使ったベンチマーク・テストでは、1,024同時接続時に「MySQL 5.7」は1秒間に645,000回のクエリを達成。Memcachedを介したInnoDBへのNoSQLクエリでは、1秒あたり100万個以上を記録。
◎管理性
- 新しいグローバル・データ・ディクショナリは、管理性とクエリ・パフォーマンスを改善。
- パーティショニングが改善され、データベース・パーティションを迅速かつ簡単に移動できるようになったことで、データベースの管理が簡略化。
- GeoHashやGeoJSONなどのより強力な空間データのサポートにより、GISを改善。
- レプリケーションGTIDが改善され、スレーブでバイナリ・ログ実行が不必要に。
- 今回の最新のDMRは、DTraceのネイティブ・サポートとRed Hat Enterprise Linux 7を含む「Oracle Linux 7」もサポート。
また、今回一般公開されたその他の製品は次のとおり。
- 「MySQL Fabric 1.5」には、OpenStackを通じてサーバーをプロビジョニングする機能が含まれる。
- 「MySQL Workbench 6.2」には、パフォーマンスとマイグレーションの新機能を搭載。
- 初の「MySQL Cluster 7.4 DMR」は、アクティブ/アクティブ・レプリケーションを提供し、パフォーマンスと操作性を強化。
- MySQLグループ・レプリケーションおよびマルチソース・レプリケーションをはじめとする開発中の機能のコミュニティによるテストとフィードバックのために、アーリーアクセスを提供。
- MySQLコミュニティに役立てるため、MySQLのソースコードをGitHubで公開。
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