企業では、開示書類や社内用業績報告書作成の際、基幹業務システム(ERP)や人事管理システム、経営管理システムなど個々のシステムから財務データや人員などの非財務データを収集し、さらに関連部門と協議して決定した概況報告などの定性情報に関する記述を加える。
多くの担当者は、ERPやその他関連システムからの情報収集と集計を表計算ソフトに頼った手作業で行っており、属人的で煩雑な作業となっているのが現状で、適切な確認作業や承認プロセスの標準化も徹底されておらず、内部統制の面においても課題があったという。
さらに、企業による開示報告書については、ステークホルダーにとってより付加価値の高い情報提供を求める傾向にあり、決算短信、事業報告・計算書類、有価証券報告書など多数の開示書類の一元化や四半期開示制度のあり方などが議論されている。
今後、経理・財務、経営企画、IR(Investor Relations)では、こうした動きに柔軟に対応できる体制を整え、国内外の投資家など幅広いステークホルダーに企業価値を訴求できる報告書を作成する必要があるとし、「Oracle Enterprise Performance Reporting Cloud Service」は、そのような報告書類作成業務の効率化に役立てることが可能だという。
「Oracle Enterprise Performance Reporting Cloud Service」の主な機能は次のとおり。
- 財務情報だけでなく、概況報告などの記述も含めた報告書類の作成と一元管理
- 複数の部門が関わる報告書作成における複雑なプロセスの可視化と承認、進捗確認と作業履歴の管理、対外法定書類および社内向け報告書の作成におけるバージョン管理
- 役職、役割に応じたアクセス権の付与
また、報告書作成において使い慣れた文章作成、資料作成ソフトと同様の操作性を維持しつつ、データの一元化、作業履歴の管理、適切な権限付与も実現するため、担当者の業務負荷軽減に寄与するとしている。
「Oracle Enterprise Performance Reporting Cloud Service」は、経営管理のクラウド・サービス「Oracle Enterprise Performance Management Cloud」の1製品で、予算管理のクラウド・サービス「Oracle Planning and Budgeting Cloud Service」やERPのクラウド・サービス「Oracle Enterprise Resource Planning Cloud」、オンプレミス型の経営管理アプリケーション「Oracle Hyperion」製品とも連携可能だという。