NVIDIA社は、並列コンピューティング分野で20年以上にわたり業界をリードしており、2006年からは、画像処理で使用される演算装置(GPU:Graphics Processing Unit)を画像以外の処理にも用いてコンピュータの性能を向上させている。
「DGX-1」は、NVIDIA社が並列コンピューティングやディープラーニングに向けてハードウェアのアーキテクチャを最適化したAIスーパーコンピュータで、960テラFLOPS(1秒間に960兆回の浮動小数点数演算)の性能を実現するGPUを搭載し処理の高速化を図っている。
画像や音声認識、自然言語処理などのディープラーニングの各種のソフトウェアやDockerによるコンテナ技術を備えており、「DGX-1」を使用するユーザーは環境の準備に時間を費やすことなくディープラーニングに取り組むことができるという。また、NVIDIA社が提供するクラウドサービスによって、「DGX-1」のハードウェアについての状態確認やソフトウェアの最新版への更新などを簡単に行うこともできる。
CTCは、企業データの分析や評価を担う大規模なシステムや、グリッド社のAI開発基盤「ReNom」を活用した、製造業やサービス業でのディープラーニングシステムの構築実績があり、既存システムとの連携やフロントエンドの開発などを含めて、「DGX-1」の導入設計から各種の設定、運用をサポートする。GPUを使用した製造や建築向けのソフトウェアも自社開発しており、「DGX-1」を中心としたシステムのインフラからアプリケーション開発を含めて、目的に応じたAIシステムを提供するとしている。
CTCは、今回、NVIDIA社パートナープログラム「NVIDIA Partner Network」のディープラーニング分野で国内初のパートナー認定「Deep Learning Competency」を受けており、NVIDIA社のとの連携のもと、「DGX-1」の普及を進めていくという。