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週刊DBオンライン 谷川耕一

高まるマルチクラウド・インテグレーションのニーズに応える、IBMのグローバル・テクノロジー・サービス

 世の中にはすでに多くのクラウドベンダー、AIベンダーが存在する。プレイヤーはたくさんいるのだが、おのおのはどちらかと言えば競合関係にある。そのため複数の製品やサービスを、インテグレーションすることにはあまり積極的ではないのが現状だ。IBMの強さの1つは、ITシステムの開発設計から保守、運用までを手掛けるITサービス部門が存在することだろう。その1つであるIBM グローバル・テクノロジー・サービス(GTS)は、顧客のためのインフラストラクチャー・パートナーと、同社で位置付けられている。GTSはクラウドインフラ、コグニティブのためのインフラのインテグレーションを行う。

 「GTSのビジネスの中心は今「クラウド」です。GTSとして、コグニティブな企業のニーズにどう応えていくのか、クラウド、コグニティブのニーズはさらに強くなっています。これらのビジネスはさらに加速しています」と語るのは、グローバル・テクノロジー・サービス事業本部長 取締役専務執行役員のヴィヴェック・マハジャン氏だ。

IBM Cloudありきではない!IBM GTSのマルチクラウド・インテグレーション

IBM グローバル・テクノロジー・サービス事業本部長 取締役専務執行役員のヴィヴェック・マハジャン氏
IBM
グローバル・テクノロジー・サービス事業本部長
取締役専務執行役員 ヴィヴェック・マハジャン氏

 実際、顧客からのクラウドインフラのインテグレーションニーズは高まっている。IBM GTSとしてはその要求に応えるべく、モバイル端末を活用するようなプラットフォームから従来の企業オペレーションのためのプラットフォームに至るまでをしっかりと網羅しサポートする。

 IBM GTSのビジネスは、インテグレーションだけではないのも特長だ。もともと企業のIT部門からのアウトソーシングビジネスが始まりであり、それに加えシステムの保守のビジネスへと拡大してきた経緯がある。それらをクラウドという新しいインフラの中でも提供するのが、今のGTSのビジネスだ。「クラウド化という企業の変化をドライブするエージェントになります」ともマハジャン氏。

 ではこのクラウドインフラのインテグレーションの領域で、なぜIBMのGTSが選ばれるのだろうか。1つの理由が、GTSには確固たる技術があるから。それにプラスして、特定の技術要素だけでなく顧客のニーズに対するトータルソリューションを提供できるのが強みだという。

マルチクラウド、ハイブリッドクラウドで複雑性が増すと自動化のニーズが増える

 GTSの現状のフォーカス領域は、ハイブリッドクラウドとコグニティブの推進。そのために必要なハードウェアとソフトウェアの保守サービスを提供するのが戦略上では重要なポイントとなる。ハードウェア、ソフトウェアを含めクラウド環境においてワンストップでサポートまで含めIBMに任せることができる、このことは顧客にとってメリットが大きい。

 そしてGTSのもう1つの戦略となるのが、オートメーション化を進めること。2年半ほど前からGTSではインフラ運用部分のオートメーション化に積極的に取り組んでおり、この領域ではリーダーシップをとってやってきた自負がある。

 「今後マルチクラウド、ハイブリッドクラウドの環境が増えれば、さらにオートメーション化のニーズが高まります。オートメーション化は、人的なミスなどをなくすために利用されます。それにより、インフラのクオリティも高まっていくことになります」(マハジャン氏)

 GTSがビジネスを進める際に「クラウドサービス=IBM Cloud」ではないこともポイントとなる。顧客はすでにIBM Cloud以外のクラウドサービスを活用しており、さらにはオンプレミス環境も残しているのが現実。こういった環境を持つ企業のさらなるクラウド化を推進するとなれば、当然ながらマルチクラウドでハイブリッドクラウドに対応することになる。

 またクラウドインフラのインテグレーションを行う際には、ネットワーク環境をどう構築するかも鍵となる。そのためには、SDN(Software Defined Network)の活用はもちろん、これからはSD-WANも活用することになる。SD-WANにはコスト面のメリットが出やすい特長もあり、GTSとしても今後積極的に取り組む領域の1つとなる。

 「複雑だからこそ、IBMがやります」とマハジャン氏。複雑な構成となる大規模な仮想環境の実現も、オンプレミスではなかなか手の出しにくい災害対策構成もクラウドでやる。それにより、GTSがインフラストラクチャー・パートナーとしてのサービスを拡大できることになるのだろう。

次のページ
GTSはIBM Cloudがなくてもクラウドインテグレーションのサービスを提供

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

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