SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

Microsoft Azure 活用事例(AD)

Azure PaaSでSoEを構築し既存システムと連携!アサヒビールが選択した低コストかつ低リスクなモダナイゼーション手法とは?

 ITシステムを改善して業務効率をさらに向上させたいのに、既存システムの柔軟性の欠如がその阻害要因になっているというケースは、決して少なくないはずだ。しかし既存システムをリプレースするのはコスト負担が大きく、業務に与える影響も大きい。このようなジレンマを解決する手段として有効なのが、既存システムを残したままその上にSoE(System of Engagement)を載せてしまい、モダナイゼーションを実現するという手法である。アサヒビール株式会社では2017年11月~2018年3月にかけて、この手法を営業基幹システムに適用し、大きな成果を挙げている。ここではこのプロジェクトの関係者に話を伺い、プロジェクトの背景や具体的なアプローチ、成果、今後の展望などを紹介する。

機能毎にサイロ化していたアサヒビールの営業基幹システム

 日本を代表する大手ビールメーカーの1社として知られるアサヒビール。2011年7月には持株会社制へと移行しており、現在はアサヒグループホールディング株式会社傘下の中核企業として事業を展開している。取扱商品はビール、発泡酒、新ジャンルをはじめ、洋酒、ワイン、RTD (缶チューハイや缶ハイボール) 、焼酎、アルコールテイスト清涼飲料など幅広い。これによって多様化する消費者のライフスタイルに応え続けている。

 その営業形態について、アサヒビール 業務用統括部長 理事の福岡 修司氏は次のように説明する。「主な販路は、スーパーやコンビニなど家庭用商品を扱う量販店様と、業務用商品を扱う業務用酒販店様や飲食店様に分かれます。私たちが所属するのは業務用営業組織であり、営業担当者は担当市場の卸店様や業務用酒販店様、飲食店様の情報などを収集し、お客様へのお役立ち、ご盛業への支援などを行うなど、多岐にわたる業務を遂行しています」。

アサヒビール株式会社 業務用統括部長 理事 福岡 修司氏

 これらの業務を支援するため、同社は2000年頃から機能別に、営業基幹システムを順次構築。2009年頃には約10種類のシステムを整備し、これによってほぼすべての営業業務をカバーできるようになったという。しかしこのような多岐にわたるシステムの存在は、新たな問題も生み出すことになったと、アサヒビール 業務用統括部 担当副部長の宮城 楽氏は振り返る。

アサヒビール株式会社 業務用統括部 担当副部長 宮城 楽氏

 「各システムがそれぞれ分かれていたため、営業担当者が該当するシステムを探したり、どのシステムに必要な情報を入力するのかなど、悩んでしまうことが少なくありませんでした。営業担当者のスキルにもよりますが、1店の飲食店に関わる業務を行うのに、数時間かかるケースも珍しくありませんでした」

 また「同じ情報を複数システムに重複入力する必要があり、途中で入力を間違えてしまうこともありました」と語るのは、アサヒビール 業務用統括部 担当課長の水戸 雅文氏。その結果システム間で入力内容に矛盾が生じ、あとで修正しなければならないことも多かったという。

アサヒビール株式会社 業務用統括部 担当課長 水戸 雅文氏

 さらに、社外で入力作業を行う場合には、毎回PCを携帯電話に接続して社内システムにアクセスする必要があり、これも営業担当者の作業負担を増大させていた。アサヒビールでは2017年にスマートフォンを導入し、メール確認などに利用するようになったこともあり、営業基幹システムをスマートフォンで使いたいという要望も高まっていたという。

次のページ
システム全体を統合するためAzure PaaSを活用したSoEを構築

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
この記事の著者

EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/10558 2018/07/20 11:52

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング