Oracleとの統合後のビジネスはこれまでの中で最も順調
NetSuiteはOracleの中のグローバル・ビジネスユニットという形で、Oracle本体組織からは独立した形で運用されている。Oracleで同様な形をとっているのは、他にはMySQLなどがある。とはいえ完全に別会社として存在しているわけではなく、必要な部分ではOracleのリソースも活用し効率化する。その結果もあり「買収からの18ヶ月のビジネスは、これまでで最も良いものでした」と語るのは、Oracle NetSuiteのエグゼクティブ・バイスプレジデント ジム・マクギーバー氏だ。
売り上げが好調なだけでなく、NetSuiteの顧客の多くが成功していると強調する。実際NetSuiteを使っている顧客の成長率は、使っていない企業に比べかなり高い。NetSuite自身が大きく成功するのではなく、顧客が成功し成長(Growth)するのを支援する。それを象徴するように、今回のイベントテーマも「Ready, Set, Grow」だ。
「成長することは進化することでもあります。進化論にあるように強いものが生き残るのではなく、順応性が高いものが生き残ります。これはビジネスにおいても同じです。成長には、連続性があります。成長のためには、何かに焦点を絞ってやっていくことも必要です。そして成長にはリスクも伴います。成長し進化する際には、それに携わる人にも、財務会計にもストレスを与えます。そのリスクをどう削減するかも重要です」(マクギーバー氏)
失敗があるから成功がある。失敗から学ぶことが重要であり、それを理解し進化する。NetSuiteは米国でビジネスを始め、そこから最初に英国、そして日本に進出した。この過程で失敗し学んでいる。これらの国に展開する際に、それぞれの国に合わせ1からローカライズする手法をとり、それはなかなか上手くいかなかったのだ。「まずは各国で上手くいくことをコアにし、そこから拡張する必要があったのです」とマクギーバー氏。
またNetSuiteが成長し組織が大きくなった際にも、弊害が発生した。NetSuiteを使う顧客にとってみれば、NetSuiteの組織が大きいかどうかは関係無い。自分たちの課題がどうすれば解決できるかが重要であり、この課題を解決する1つの方法として、業界に特化したベストプラクティスを提供するSuiteSuccessを作ったと説明する。