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Dell Technologiesが考える"モダンデータセンター"、5つのトレンド


 DellとEMCが統合したことで、Dell Technologiesの製品ポートフォリオは大きく拡大した。同社が充実した製品群で目指すのは、モダンデータセンターのインフラ全てを提供すること。そのために必要な要素は、フラッシュストレージの活用、スケールアウト型の拡張性、ソフトウェア・デファインドによる柔軟性、俊敏性、クラウドへの対応、さらにはエンタープライズレベルの信頼性があり、AI/機械学習の技術を使ったインテリジェンスがあることだと語る。

Dell Technologiesでは、世の中の5つのトレンドに対応する製品を提供する

ジェフ・クラーク氏
ジェフ・クラーク氏

 Dell Technologies World 2日めの基調講演に登場した製品担当責任者 ジェフ・クラーク氏は、モダンデータセンターの世界を取り巻く5つのトレンドから話を始めた。1つめのトレンドがAR、VRの活用で、2020年までにARやVRの利用も珍しいものではなくなる。既に医療や製造業の現場でもこれらの技術が使われるようになっており「仕事の仕方がARやVRを使うことで根本的に変化してきている」という。

 2つめのトレンドがIoTだ。これは言い換えれば、データがどこにでもある状況だ。

 「データがどんどんエッジのほうに落ちてきています。それを使い、よりエッジ側で素早い意思決定をしていくことになります。これを実現するにはエッジサイドでもリアルタイムな処理能力を提供し、レイテンシーの低いレスポンスが必要です。また、IoTにより生まれる大量なデータをきちんと保存し、安全に守ることも重要です」(クラーク氏)

 3つめのトレンドはハイブリッドクラウド、そしてマルチクラウドだ。現状、クラウドを利用している半数以上の組織が、2つ以上のクラウドサービスを利用している。またミッションクリティカルな専用ワークロードの処理は、プライベートクラウドでとのニーズも依然高い。その上でオンプレミスとオフプレミスで自由に行き来したいとの要望もある。これらを実現するには、アプリケーションのマイクロサービス化を行いコンテナ技術を活用することにもつながる。

 またパブリッククラウドの利用方法としては、オンプレミスのアプリケーションのデータを守る場としての利用もある。一方で新規のアプリケーションは、クラウドネイティブで構築されるのが当たり前だ。このような変化の中、技術面だけでなくライセンス費用の面でもクラウド化が必要だ。つまりは、使った分だけ課金するサブスクリプション型ライセンスも主流になりつつあるという。

 4つめのトレンドがSoftwareーDefinedだ。これは、業界標準のハードウェアの上にソフトウェアが載る形で、さまざまなものが実現される世界。Software-Definedにより、データやネットワークの活用において柔軟性や俊敏性を提供できる。たとえばDellでは、ネットワーク仮想化のVMware NSXの価値がその1つだ。さらにVMware Virtual SAN(VSAN)でSoftware-Defined Storageも活用できる。さらにNVMeフラッシュの管理でも、このVSANを活用することで柔軟性を発揮している。このようにSoftwareーDefinedをトレンドの1つとして取りあげられるのは、Dellグループに存在するVMwareという企業の力があってこそだろう。

 そして5つめのトレンドとして挙げたのが、AIと機械学習だ。ここには大きな機会があるとクラーク氏は言う。データを活用することで、特定領域におけるビジネスに対しより良い結果を導き出すことができる。たとえばDellでは、サポートサービスでAIを活用し、プロアクティブな保守サービスが提供可能となった。さらにサプライチェーンの最適化でも機械学習を活用しており、10%以上のリードタイムの短縮も実現している。

 「この領域では、今後さらなる技術の進化が必要です。そしてAIや機械学習をより活用するためにも、もっとインフラの能力が必要となります。これら5つのトレンドを考えた時に、私はすごくわくわくします。Dell Technologiesでは、これらのトレンドに対応できる製品をどんどん出していかなければと考えています」(クラーク氏)

 そしてAI、機械学習を加速する新製品として紹介されたのが「PowerEdge R840」だ。これは2Uサイズのラックマウントのサーバーで、GPUを強化したモデルだ。「2Uの中に、2万以上のプロセッサコアが入っています。これで20分かかっていた機械学習の処理が、1秒で終わります。R840は、リアルタイムな分析のためのものです。速いと言うことは、より良い結果を出せることにつながります」(クラーク氏)

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

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