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週刊DBオンライン 谷川耕一

Oracle Autonomous Database Cloudの現状とこれから

―Oracle Exadataの専門技術者であるホアン・ルイーザ氏に訊く


 OracleがAutonomous Databaseの最初のCloudサービスである「Autonomous Data Warehouse Cloud Service」は2018年4月に市場投入され、1年あまりが経過した。これに加え4ヶ月後の2018年8月には、OLTPとレポーティングなどの混合ワークロードに対応する「Autonomous Transaction Processing」も提供を開始しラインナップを拡充した。今後Oracleが提供するデータベース製品は、どんどんオートノマス化されていくことになる。Autonomous Databaseの現状と将来展望について、Autonomous Transaction ProcessingおよびOracle Exadataの技術担当 エグゼクティブ・バイスプレジデントのホアン・ルイーザ氏に話を訊いた。

他のクラウド・データベースに比べて多くの優位点がある

 ホアン・ルイーザ氏
Oracle
エグゼクティブ・バイスプレジデント
ホアン・ルイーザ氏

Q:Autonomous Transaction ProcessingはAutonomous Data Warehouse Cloudよりも4ヶ月遅れて市場に投入されました。市場投入が遅れたのはなぜだったのでしょうか?

ルイーザ氏:我々としてほんの4ヶ月の差であり、遅れたとは思っていません。こういった製品を市場に投入する際には、Oracle Databaseの最適化のところが鍵となります。データベースに対しては、顧客ごとにさまざまなニーズがあります。多くの顧客が分析のニーズを持っており、それをデータマートから始めたいと考えています。それに対応するものとして最初にAutonomous Data Warehouse Cloudを提供しました。

 アナリティクスのデータベースはOLTPのものよりもビジネスリスクが少ないこともあり、多くの顧客はデータマートをパブリッククラウドで動かすことにあまり抵抗感がありません。アプリケーションをオンプレミスに置いたままにして、レポーティングの処理はパブリックで行うこともあまり問題はないでしょう。そこが最初のフォーカスだったので、Autonomous Data Warehouse Cloudが少しだけ先に市場に登場したのです。

Q:Autonomous Transaction Processingが、他のクラウドベンダーのデータベース・サービスと比べ優れているところはどんなところになりますか?

ルイーザ氏:6つのポイントがあります。1つは、Oracle Databaseを動かすのに最適化されたOracle Exadataをプラットフォームに100%利用しているところです。Exadataは既に世界中のトップ企業のミッションクリティカルなシステムで活用され実績もあり、その性能と機能をそのままクラウドで提供しています。

 もう1つのポイントは、OLTPとアナリティクスの両方に対応しているところです。また拡張性、可用性の高さも実証されています。オンプレミスで高い実績のあるOracle Real Application Clusters(RAC)の技術もポイントになります。RACは既に成熟した技術であり、これと同じような技術は他にはありません。その上でさらに可用性を向上させる仕組みとしてActive Data Guardもあります。Active Data Guardも20年以上歴史のあるもので、世界中の銀行などのミッションクリティカルなシステムの災害対策で実証されたものです。Active Data Guardでは待機側データベースをアクティブにして、レポーティングなどに使える点もユニークなところです。

 さらなる違いは、セキュリティの高さです。この高いセキュリティ性を維持するためのセキュリティパッチの適用も、データベースを落とす必要なしに行えます。これも他では真似ができないでしょう。その上でOracle Database Vaultの機能で、データベース管理者でもユーザーのデータにアクセスできないように管理できます。

 アプリケーションに対するプロテクションの機能も特長です。アプリケーション側で障害を意識させずに処理を継続できます。そして拡張性も特長です。どのクラウドベンダーも拡張性があると言うかもしれませんが、Oracleの拡張性には自信を持っています。動的にデータベースを大きくも小さくもできます。ホリデーシーズンの拡大するトランザクションに合わせ拡張し、その期間が終わればすぐに縮小することも簡単です。ディスクだけでなくCPUの処理能力もダイナミックに変えられます。これらの拡大、縮小はデータベースがオンラインのまま行えます。これができて始めて、真の意味での柔軟性があると言えるでしょう。

 もう1つユニークな点はオプティマイゼーションで、内部でデータフォーマットを動的に適用できます。たとえばデータを行フォーマットで入れておき、レポーティング用にカラム型に変えられます。これが柔軟にできることは、データベース処理性能に大きく寄与します。もう1つ性能に大きく影響するのがインデックスです。Oracleは複雑なSQLの処理をパラレルで行えます。この優位性を生かすために最適化されたインデックスを柔軟に自動生成します。

 他にはミッションクリティカルなシステムに必要な機能が揃っており、それらが全て実績により証明されたものなのです。Oracle Databaseの技術は、他のデータベースよりかなり先のものとなっています。10年は先を行っていると思います。

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Autonomousをユーザーは選べばコントロールの一部を失うがより大きなメリットが得られる

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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