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国内PLM市場、2018年は市場規模2,675億円で前年比6.0%増――矢野経済研究所が市場動向と展望を発表

  2019/06/10 14:45

 矢野経済研究所は、国内のPLM(Product Lifecycle Management)市場を調査し、セグメント別の動向、参入企業動向、市場動向と展望を公表した。

国内PLM市場規模推移と予測

1. 2018年は設備投資が大幅に増加しPLM市場の伸びにつながった

 2018年における国内PLM市場規模(システムメーカー出荷金額ベース)は2,675億6,400万円で、前年比6.0%増となった。日本国内のPLM市場は、2015年にかけては世界経済の低迷により伸び悩んだが、2017年以降は景気回復によるIT投資・設備投資の増加と共に急速に回復した。

 特に、2018年は企業収益が高い水準を維持するなかで、設備投資が大幅に増加し、PLM市場の伸びにつながった。

 また、「IT導入補助金」や「ものづくり・商業・サービス補助金」などといった政策も効果を発揮した。とりわけ、中小企業の製造業におけるCADの導入が促進され、PLM市場の追い風となった。

2. 新技術をいかに取り込み展開していくかが課題

 近年、製造業におけるものづくりは大きく変わりつつある。機械設計、電気設計だけでなく、システム設計まで含めて、統一されたプラットフォームにより、同時並行的に実現しようとしている。また、IoTやVR、ARといった技術の普及により、製造業の設計手法そのものも変化している。

 しかし、PLM市場の実態をみると、その70%以上がCAD/CAM/CAEで占められるなど、大きな変化はない。つまり、コンピュータ上で3次元の形状を作るという従来のあり方からあまり変わっていない。

 今後、製造業の環境変化をビジネスチャンスとすることができるかどうかが、PLMの発展に大きく影響する。システム設計も含めて新技術をいかに取り込み展開していくかは、PLM市場における課題になると考える。

3. 経済の不透明要因によりPLM市場は若干減速し、2019年は前年比3.9%増か

 2019年に入り、米国と中国の貿易摩擦により中国経済の失速が見込まれる。日本においては、電機・電子部品メーカーがその影響を受ける見通しである。また、日本国内では、2019年10月に消費税率が8%から10%に上がることが予定されている。これらを背景として、経済には先行き不透明な要因が多く、これまで旺盛だった製造業の設備投資意欲が減退する可能性もある。

 こうしたことから、日本のPLM市場は若干減速し、2019年の国内PLM市場規模(システムメーカー出荷金額ベース)は前年比3.9%増の2,780億円になると予測する。しかし、PLMが将来にわたってものづくりの中核となるソリューションであることに変わりはなく、市場は中期的に成長を維持していくと考える。

【調査概要】

  • 調査期間:2019年1月~5月
  • 調査対象:PLMシステムメーカー
  • 調査方法:専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリングを併用

※PLMとは
 PLM(Product Lifecycle Management)とは、開発・生産からメンテナンス、あるいはリサイクルにいたるまでの、製品のライフサイクル全般にわたり管理しようという概念である。本調査におけるPLM市場とは、それを実現するためのツールとして、CAD/CAM/CAE、PDM(Product Data Management)、デジタル・ファクトリー、ビューワ/DMU(Digital Mock-Up)等のシステムツールを対象としている。

【刊行資料】

  • 資料名:2019 PLM市場の実態と展望
  • 発刊日:2019年05月31日
  • 体裁;A4 242ページ
  • 定価:180,000円(税別)

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著者プロフィール

  • EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

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