マイクロソフトのカリスマエバンジェリスト西脇資哲氏が、10年に亘り続けているのが「新エバンジェリスト養成講座」だ。これを久しぶりに受講した。そして講座冒頭の「2時間通して、あっと言う間だったと思ってもらえるようにします」という言葉が、終了時には嘘ではないと実感することになった。
得られたテクニックを使うか使わないかの差

日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員・エバンジェリスト 西脇資哲氏
先日札幌で開催された講座は18時半から始まり、「講座が終了する20時半に私が約束できることは、プレゼンテーションの技術、テクニックを皆さんに渡せることです。20時半には皆さんは確実にプレゼンテーションが上手くなっています」と。これだけ自信を持って言えるのはなぜか。それはこの講座の中に、プレゼンテーションを上手くするためのさまざまなテクニックがあるかどうかではない。この講座を受けることで、プレゼンテーションのテクニックを参加者が使えるようになるから。テクニックが使えれば、プレゼンテーションは上手くなると西脇氏は断言する。
さまざまな領域で「上手くなる」にはテクニックがあり、それは学ぶべきものだ。テクニックはもらったもの勝ちだと西脇氏。とはいえテクニックを知りテクニックを持っていても、プレゼンテーションが上手いとは限らない。違いはそのテクニックを実際に使うか使わないかだ。「もらったテクニックを使えば、確実にプレゼンテーションは上手くなります」と、テクニックを1つでも2つでも確実に使うことが重要だと強調する。
「絵を描くことが上手くなるには感性の部分が大きいですが、テクニックで差を付けることもできます。プレゼンテーションの世界では、感性やセンスが占める部分は小さいのです。テクニックを手に入れれば、プレゼンテーションでは大きな差がつきます」(西脇氏)
こういった前置きで講座はスタートするが、西脇氏はすぐにプレゼンテーションに有用なテクニックの解説を始めるわけではない。まずは自己紹介から入り、その日の会場となっている場所との縁についても話をする。冒頭から自己紹介までで20分の時間を使った。この時点までに、プレゼンテーションのテクニックの解説は一切ない。
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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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