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Oracle OpenWorld 2019が開幕、VMware、Microsoftとの協業を発表しハイブリッドクラウド、マルチクラウド戦略を強化

 Oracle OpenWorld 2019が米国サンフランシスコ モスコーン・コンベンションセンターで開幕した。例年なら会場周辺はOracleの赤い色で埋め尽くされるところだが、今年はブランディングの変更もありサインの多くはアースカラーだ。雰囲気的には例年になく、少しおとなしいOracleのイベント会場となっている。

OracleはLinuxもAutonomousに

Oracle Open World 2019 会場

Oracle Open World 2019 会場

 OracleのCTO ラリー・エリソン氏の基調講演は、相変わらず競合に対する攻撃的な話に終始した。今回もAmazon Web Services(AWS)と比較し、Oracle Cloudの優位性を強くアピールした。たとえばAWSを利用していてデータ漏洩の事故が発生すると、AWSはユーザーの設定が悪かったと言う。最適なセキュリティ設定をするのはあくまでも使うユーザーの問題だと言うのが、AWSの立場なのだ。

Oracle CTO ラリー・エリソン氏

Oracle CTO ラリー・エリソン氏

 とはいえ、人が設定を行えばミスは起こるものだ。その人為的なミスからデータ漏洩の事故に発展することが多々ある。これに対してOracle Cloudでは、セキュリティのための設定などを自動で行う。そのため「設定のエラーは起きません」とエリソン氏。Oracleはセキュリティシステムも全て自動化し、そこに人間が関与しない。だから人的エラーが起きる余地がないとエリソン氏は主張し、Oracle CloudとAWSの違いはそこにあると言う。

 Oracle Cloudでは、自動化を進めるためにまずAutonomous Databaseのサービスを提供した。とはいえ、脆弱性はデータベースの下にあるOSなどの中にこそ潜んでいる。そこで新たにOracle Autonomous Linuxを提供すると発表した。「LinuxもAutonomousにしました。これは唯一の自立型OSです」とエリソン氏。

Oracle Autonomous Linux

Oracle Autonomous Linux

 Autonomous LinuxはOracle Cloudの上でも、Oracleのアプライアンスの上でも動く。「極めて高い可用性があり、パッチも自動で適用します。オンラインでパッチを当てるので、ダウンタイムもありません。Autonomous Linuxではプロビジョニングもスケーリングもチューニングも自動で行います」と言う。

 OracleではLinuxの開発、サポートを1998年から行っており、既に20年間に亘る経験がある。それだけノウハウがあっても、今回のAutonomous Linuxの実現にはかなりの苦労があったとエリソン氏。結果としてできあがったAutonomous Linuxは信頼性とセキュリティ性の高さで、Red Hatを大きくリードするものになっている。しかしながら、Red Hatのアプリケーションは何ら変更することなくAutonomous Linuxの上で動かすことができる。「Red Hatを買収したけれど、IBMではOracle Linuxを使っています」ともエリソン氏は指摘する。このOracle Autonomous Linuxは、無償で提供されることが明らかにされた。

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ハイブリッドクラウド、マルチクラウドを実現するための協業

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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