これまで、ソリューションビジネスにおける主要な計画を「ビジネス計画」「プロモーション計画」そしてそれらを取りまとめる「全体計画」の大きく3つで解説を進めてきました。今回はプロモーション計画について解説していきます。
プロモーションとは
プロモーションとは「販売促進」を意味します。マーケティングの世界では、自社や商品を顧客に認知してもらって販売につなげる活動や手法を総称した意味で使われており、広告なども含まれます。
計画の話に入る前に、まずはプロモーション活動の種類について見てみましょう。本連載のソリューションビジネスは企業向けビジネスですので、企業向けビジネスで一般的とされている手法について整理してみます。
まずは、図1でイメージを掴んでみてください。

プロモーション手法
新しいソリューション商品を販売するために、どのようなプロモーション活動を実施するかという観点で考えてみてください。
近年のインターネットの普及による口コミや、従来から存在するポイント・クーポンなども、販売促進として消費者向けビジネスでは重要視されますが、企業向けビジネスではその性格上やや限定されます。ここではセオリーと呼べる手法を整理しておきます。

広告はそのための予算(費用)が必要ですので、昨今のビジネス環境では実行可能性は限定されるでしょう。現実には広告代理店に委託して組み合わせることが多いです。

展示会やセミナーなどでは、各社のセールスレップ、マーケター、エンジニアなど関係者が集結してターゲット顧客を待ち構えています。まずは顧客にオフィスから出て来てもらうことを目指します。

広告から見ていただくと、媒体としては、テレビ、新聞、雑誌、Webサイト、などがあり、費用が大きいものはそれだけ一度に見てもらえる人数が多いです。しかしながら、人数が多いものほど、対象者を拡げようとする傾向が強くなることから、イメージを伝える程度にとどまります。
フィリップ・コトラーなどは、消費者の状態を「認知」「理解」「注文」などのフェーズに分けて、初期の段階では広告が、後の段階では人による販売が有効と言っていますが、まさしくその通りだと思います。
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西村 泰洋(ニシムラ ヤスヒロ)
富士通株式会社 フィールド・イノベーション本部 統括部長DXやデジタル技術を中心にさまざまなシステムと関連するビジネスに携わっており、情報通信技術の面白さや革新的な能力を多くの人に伝えたいと考えている。主な著書 『図解まるわかり Web技術のしくみ』 ...
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