Netflix躍進の理由とプロフィットモデルの転換
Netflixは、動画ストリーミング配信サービスの王者であり、そのマーケットシェア(ワールドワイド)は70%超と圧倒的です。そのようなことがあって、米国を含む多くの地域ではGAFA(Google, Apple, Facebook, Amazon)のかわりに、GAFAにNetflixを加えたFAANG(Facebook, Apple, Amazon, Netflix, Google)を使うことが一般的です。
今回から2回にわたって、DXを経営変革に活かすために必要なことの検討を進めます。それをNetflixがGAFAと肩を並べる成功を手にいれることができた理由を解き明かすことによって行います。NetflixはどのようにしてGAFAと肩を並べる成功を手にいれることができたのでしょうか?
Netflixは現CEOのリード・ヘイスティングスと、初代CEOであったマーク・ランドルフが、1997年8月29日に、世界初のオンラインでのDVDレンタルサービス事業として開始しました。
Netflixの当初のプロフィットモデルは、1週間レンタルにつき4ドル、送料・手数料として2ドル(追加でレンタルする場合はさらに1ドル)を支払うというものでした。Netflixの当初のプロフィットモデルは、従来型のビデオのレンタルサービスと同じだったのです。
しかし1999年9月、月額定額制のレンタルサービスを開始、Netflixの躍進が始まりました。月額15ドルでDVDを本数制限なしにレンタルできるこのサービスは、延滞料金、送料、手数料が全て無料という当時としては画期的なアイデアでした。このアイデアは、かつてヘイスティングが『アポロ13』のビデオテープをレンタルしたとき、返却期限に間に合わず、40ドルの延滞料金を支払った経験がきっかけとなっています。ヘイスティングは、今日ではサブスクリプションと呼ぶようになったこのプロフィットモデルのアイデアを、月額定額制のジムで汗を流しているときに思いついたそうです(ジムのプロフィットモデルの模倣!)。
このようにNetflixが創業当時に躍進をはじめることができた理由は、サブスクリプション・プロフィットモデルによるイノベーションによるものだったのです。