楽天トラベルでは、2000年から新日鉄ソリューションズをシステムインテグレータとしてオラクル製品によって、会員向けの旅行サイト「楽天トラベル」を運営してきたが、航空券やバス予約や「旅コミ」機能の拡大を予定しており、基盤システムの増強を行っていた。
新日鉄ソリューションズとオラクルでは、既存システムを活用しながらサーバー負荷の増強、ピーク時のレスポンス維持を目的に事前検証を行っていた。その結果サーバーノードの追加、データベースのOracle Database 11gへのアップグレード、ストレージ管理自動化ツール(ASM)などの導入を決定した。
このうちストレージ管理の自動化により、データベースのIO負荷のチューニングの手間を省くなど効率化を図った。また、サーバーの増強も1ノードの追加のみで分散化を実現している。増強は2008年の12月から行われ、その後の3か月間の運用では、データーベースサーバーのパフォーマンスで最大60%の向上が確認できたという。