SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

翔泳社の本

今さら聞けないクラウドAPIの基本【後編】: 標準化・抽象化・自動化

抄録:『絵で見てわかるクラウドインフラとAPIの仕組み』


 1.3 クラウドコンピューティングの活用に向けて

 ここまで、クラウドコンピューティング、特に、IaaS タイプのクラウドサービスについて、その概要を説明してきました。

 抽象化されたコンポーネントにより、利用者にとって必要な機能を直接に提供するとともに、さまざまな手順が標準化されること、そして、API を利用した自動化が実現できることがわかりました。これらはすべて、システム構築の迅速化に役立ちます。

 これらクラウドサービスの本質を理解して使いこなすことで、これまでとはまったく異なるシステム構築の世界が開けます。

 また、クラウドの API は、クラウドの基本機能に対応するものなので、API を理解することで、そのクラウドサービスが提供する機能を総合的に知ることができます。API リストは、クラウドの機能一覧表とも言えるでしょう(図 1.17)。

 中には、Webコンソールからは利用できない機能が隠れていることもあります。これまで、Webコンソールを中心にクラウドを利用していた方も、API を見直すことで新たな発見があるかもしれません。

図1.17 API リストはクラウドの機能一覧表
図1.17 API リストはクラウドの機能一覧表

 なお、物理環境を意識しないですむことがクラウドの利点ですが、より適切にクラウドサービスを利用するうえでは、その背後にある物理環境のことを知っておくことも有用です。

 たとえば、データセンターが被災した際にサービスを継続するための「DR(Disaster Recovery)」を実現するうえでは、異なるデータセンターに複数の仮想マシンを配置するなど物理環境を意識した構成が必要となります(図 1.18)。

図1.18 物理配置を意識したシステム構築
図1.18 物理配置を意識したシステム構築

 また、オープンソースソフトウェアとして提供される OpenStack では、内部の仕組みが公開されているので、その気になれば、各種コンポーネントの裏側にある仕組みをすべて理解することも不可能ではありません。

 Web コンソールやコマンドから仮想マシンを起動した場合、クラウドの中ではいったい何が行なわれているのか?――このような内部構造について知ることも、クラウドを活用するうえでは有益な知識となります。

 続く第 2 章では、代表的なクラウド環境として、Amazon Web Services(AWS)と OpenStack を取り上げ、その主要な構成要素を紹介します。その後、第 3 章からは、各コンポーネントの機能とそれを操作するための API について、より詳しく説明を行ないます。

 OpenStack を例として、API の背後にある、内部の仕組みについても解説を加えます。抽象化/標準化というクラウドサービスの本質を押さえつつ、内部構造の理解を含めることで、クラウドコンピューティングのメリットを最大限に引き出す活用法を学んでいきましょう。

絵で見てわかるクラウドインフラとAPIの仕組み

Amazon  SEshop  その他


絵で見てわかるクラウドインフラとAPIの仕組み

著者:平山 毅、中島 倫明、中井 悦司、矢口 悟志、森山 京平、元木 顕弘、平山 毅 監修
発売日:2016年02月18日
価格:2,838円(税込)

本書について

本書では、主にIaaS(インフラサービス)を中心としたクラウドを使ったシステム構築を想定し、クラウドインフラ構築に携わるエンジニアが知っておきたい知識――クラウド共通の機能や内部構成、アーキテクチャなど――について解説します。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
関連リンク
翔泳社の本連載記事一覧

もっと読む

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/13440 2020/11/19 18:01

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング