AI実用化の鍵を握るアナリティクス・ライフサイクル
このように、拡張アナリティクスによりデータを活用するための手段に過ぎないデータ準備、探索、モデル生成などの作業を自動化できる。そこでは、ビジネスユーザーは「収益を増やしたい」「コンバージョン率を高めたい」といった目的を伝えれば、後は全自動でAIが必要な分析やモデル生成を行い、ビジネスユーザーに洞察を示すという世界が実現しつつあるという。「拡張アナリティクスは分析業務に破壊的な変革をもたらす」と畝見氏。


AI実用化のための分析業務では、先述の「発見」(データ準備、データ探索、モデル生成)からモデル登録・管理を経て、「デプロイ」(モデル実装、モニタリング、モデル再学習)にいたるアナリティクス・ライフサイクルを回すことになるが、「現在企業はこのサイクルの多くを手作業で行っている」と畝見氏。
拡張アナリティクスを活用することで、このアナリティクス・ライフサイクルの発見フェーズを高速に、高い精度で回すことができる。加えて、開発されたモデルを実装するデプロイのフェーズを効率化し自動化する術も、SASでは提供している。



拡張アナリティクスは今後さらに発展していくが、当面のメリットとして「AIを活用したいが、AIがよくわからない業務部門で分析を担当しているビジネスユーザーによる自律的な分析が推進されるとともに、データサイエンティストの分析作業の効率化に役立てられる」と畝見氏は述べた。
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末岡 洋子(スエオカ ヨウコ)
フリーランスライター。二児の母。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている。
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