SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Enterprise IT Women's Forum

2025年1月31日(金)17:00~20:30 ホテル雅叙園東京にて開催

Security Online Day 2025 春の陣(開催予定)

2025年3月18日(火)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

スーパープレイヤーに頼らない DX時代の強い組織の作り方、動かし方

スーパープレイヤーに頼らない、とはどういうことか?

Marketo Master/Marketo Champion 谷風公一の集中講座【連載第1回】


 ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズの谷風公一氏による連載の第一回。数々の企業変革プロジェクトに参画するコンサルタントであり、Marketo Champion、Marketo Masterを受賞したマーケターでもある同氏から、経営部門やIT部門の担当者も知るべき「デジタル変革のための組織の作り方、動かし方」について今後十数回に渡って詳しく解説してもらう。(編集部)

 この原稿は2020年12月に書いている。新型コロナに翻弄されたこの1年を、果たして誰が予測できたか? 2021年はどんな年になるのか? ワクチンは有効に機能するのか? 「昔、コロナってのがあってさ」と遠い目をする時代は来るか? そんなことは、引き続き誰も予測できない。 私の勤めるコンサルティングファーム、ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ(以下、ケンブリッジ)は、2020年2月にはすべての業務をコロナシフトし、今なお、先々の予測不能さを了解し、全社員が弾力的に業務を続けている。幸い今のところ、お客様との困難な業務改革プロジェクトの現場も、社員を支える各部署も、会社の売上も大きな影響を受けていないし、比較的「うまくいってる」方なのだろうと思う。 私の所属するマーケティング組織も同様だ。うまくいってる。むしろコロナ前より格段に良くなった部分が多い。 なぜ、うまくいっているのか? それは「スーパープレイヤー」に頼ってないからだ。

予測不能な時代の「うまくいってる」は平時と違う

 大きなイレギュラーなく、毎日、毎月、毎年、同じサイクルで仕事をコツコツとし続ければ万事うまくいく世の中でなくなったことは、誰もが今回のコロナ騒動で痛感した。

 また、「先々のリスクを予測し、事前に打てる手を打っておく」ことはもちろん必要だが、完全にやりきることはできず、予測を上回る事態は起こってしまうのだ、ということもわかった。

 こうしたことから、予測不能な時代における「うまくいってる」感は、平時のそれとは大きく異なる。今回のコロナのような「予測もしなかったような重篤な事態」に見舞われた時に、それまでうまくいっていた過去にしがみつくことなく、その事態を乗り換えられる形に変容すること。それを、予測不能な事態が起こるごとに大慌てせずに「さて、変えますかね」と淡々とやりきること。これらが予測不能な時代における「うまくいってる」感ではないだろうか。
具体的に言えば、以下のようなことが予測不能な時代に「うまくいってる」ための必要条件となる。

  • それまでの仕事のやり方を、必要なら組織構造や評価の仕組みも含めてサッと見直し、かつ、刻々と変わる状況に応じて調整し続けられる
  • 仕事に必要な環境や道具を、これまたサッと見繕ってバリバリと使いこなし、かつ、見直し続けられる(合わなくなったり不要になったりしたらすぐに乗り換える)

 大切なのは、前のめりに変容し続けなければならない主語が「組織」である、ということだ。決して、個人が有事に対して各々の努力でなんとかやりくりすることで、結果として組織が「運よく沈まずに済む」ということではない。個人の努力に頼っていては、組織である意味がない。そんなことを続けていると、何度目かの予測不能な事態が訪れた際、個人の疲弊とともに、組織は崩壊するだろう。そうではなく、組織に所属する全員が、それまでの仕事のやり方を捨てることに固執せず、新しい外的環境に適応するにはどうすればいいか知恵を出し合い、全員が納得する方針を固め、全員がその方針に従って前へ進んでいくことが重要なのだ。

谷風 公一(ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ)
ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ株式会社 アソシエイト ディレクター。「プロジェクトを成功させるのが得意」なコンサルティングファームで、コンサルタント/ファシリテーターとして、数々の企業変革、DX推進のプロジェクトに参画。2019年、社内でマーケティング部門にスイッチ。自社のマーケ・営業組織を改革、デジタルマーケティングを推進。現在はマーケティング部門の責任者。2019年 Marketo Champion、2020年 Marketo Masterを受賞。

次のページ
スーパープレイヤーに頼らない態勢を作れ

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
スーパープレイヤーに頼らない DX時代の強い組織の作り方、動かし方連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

谷風 公一(ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ)(タニカゼコウイチ)

ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ株式会社 アソシエイト ディレクター。「プロジェクトを成功させるのが得意」なコンサルティングファームで、コンサルタント/ファシリテーターとして、数々の企業変革、DX推進のプロジェクトに参画。2019年、社内でマーケティング部門にスイッチ。自社のマーケ・営業組織を改革、デジタルマーケティングを推進。現在はマーケティング部門の責任者。2019年Marketo Champion、2020年Marketo Masterを受賞。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/13943 2021/03/01 15:02

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング