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スーパープレイヤーに頼らない DX時代の強い組織の作り方、動かし方

企業の集客コンテンツづくりはなぜ難しいのか?

Marketo Master/Marketo Champion 谷風公一の集中講座【連載第8回】

 この連載は、私が抱えるコンテンツ作りの中でも最高級に面倒くさい。そもそもコンテンツ作りというものは面倒くさいのだ。映画監督の宮崎駿氏が「面倒くさいっていうのは『いやならやめれば』との戦いで、大事なことっていうのはたいてい面倒くさい」といった主旨のことを仰っていたそうだが(気になる人は「宮崎駿 めんどくさい」でググってください)、コンテンツ作りの本質はこれに尽きると思う。しかしそもそも、なぜ面倒くさい思いをしてまでコンテンツを作らなければならないのか、そしてそれがなぜ大事なのだろうか。

著名人にしゃべってもらえば人は集まるが……

 以前、あるセミナーに登壇した際、参加者の方から「デジタルマーケティングにコンテンツ作りは必須ですか」というご質問をいただいた。その時は「必須。コンテンツに対する顧客の反応の蓄積がデジタルマーケティングを支える」と回答したが、最近、この質問には、もうひとつ重要な論点が織り込まれているのではないか、と思うようになった。それは「著名人による講演などの『借りものコンテンツ』を組み合わせれば、新規リード(顧客候補)を獲得することはできる。果たして、自分たちでゼロからコンテンツを作る必要があるのか」である。

 確かに、著名人の基調講演、既存ユーザーによるプレゼンテーションや座談会、パートナー企業によるハンズオンセミナーなど、自分たちがゼロから作っていないコンテンツを組み合わせて「お好きなものをどうぞ」とするビュッフェスタイルのイベントは人気があり、多くの集客を見込める。顧客の連絡先さえ取れれば、後続のマーケティングや営業活動に活用できるので、私の周囲のマーケターたちの多くが、このタイプのイベントを開催する。最近は、事前収録したビデオを組み合わせて、オンラインでこうしたイベントを運営するためのツールやノウハウが確立している。かつてのように、巨大なイベント会場を1年前から予約し、手厚い運営体制や分単位の進行表、大量のパンフレットやノベルティを準備し、当日はトラブルが起こらないか冷や冷やしながらイベントを取りまわす、そんな必要はない。「じゃあオンラインビュッフェでいいじゃないか」と言いたいところなのだが、どうもモヤモヤした気持ちが残る。「それだけやるのでいいんだろうか」と周囲のマーケターに問いかけると「いや、必ずしもそうではないと思うが、なぜそうではないか、言語化できない」と漏らす方もいる。

 そこで、いったん世の中のコンテンツのタイプを俯瞰してみたい。オンラインビュッフェはどういうタイプのコンテンツなのか、そうではないタイプのコンテンツにはどういうものがあるのか。俯瞰するための道具として、シンプルな2軸4象限のマトリクスを作ってみることにする。そのマトリクスを眺めながら、やっぱりビュッフェスタイルのイベントだけでよいのか、この連載のような面倒くさいコンテンツは本当に作る必要があるのか、などを見極めてみたい。まずは2軸を定義してみよう。

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第1の軸:トレンドフォローとエバーグリーン

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この記事の著者

谷風 公一(ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ)(タニカゼコウイチ)

ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ株式会社 アソシエイト ディレクター。「プロジェクトを成功させるのが得意」なコンサルティングファームで、コンサルタント/ファシリテーターとして、数々の企業変革、DX推進のプロジェクトに参画。2019年、社内でマーケティング部門にスイッチ。自社のマーケ・営業組織を改革、デジタルマーケティングを推進。現在はマーケティング部門の責任者。2019年Marketo Champion、2020年Marketo Masterを受賞。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://enterprisezine.jp/article/detail/14806 2021/08/24 12:00

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