この連載では、ビジネス文書を作成する上で知っておくと便利なMicrosoft Officeの操作テクニックを紹介します。今回は手順書を作成する場面を想定して、各種Microsoft Officeツールの特徴や、文書の表示方法の切替え、簡単なレイアウト方法などについて紹介します。
はじめに
手順書には、さまざまな種類がありますよね。システムの運用・管理に欠かせない作業手順書、新人教育のマニュアルも手順書のひとつと言えるでしょう。このような手順書を作成する際、みなさんはどのツールを使っていますか? 中にはPowerPointやExcelで作成されている方も少なくないかもしれません。しかし、ある程度の量の文章を作成するには、やはりWordが適しています。
今回から、作業手順書を作成する場面を想定して、効率のいいWordのテクニックを紹介していきます。
本稿では、各種Microsoft Officeツールで行う手順書を作成する際のメリット・デメリットを紹介し、文書の表示方法の切替えや、印刷レイアウト表示で外部にはみ出て操作不能になった場合の対処方法、簡単レイアウトの方法などを紹介します。
各種Microsoft Officeツールの特徴
PC端末のデータ移し変え作業や、ネットワーク設定などの作業手順書には、スクリーンショットやオートシェイプ(図形)などが欠かせません。それらの画像をうまく配置して、美しくレイアウトするにはどのツールが最適でしょうか? そこで、それぞれのMicrosoft Officeツールで作業手順書を作成する場合の特徴を下表にまとめました。
Wordで困りがちなのは、図形をうまく配置できないことかと思いますが、ちょっとしたコツをおさえることで、最終的に綺麗で、より凝った資料を作成することができます。
Word |
- 画面キャプチャして指定箇所に貼り付けると、ページに収まるように自動的に収めて縮小してくれる
- テキストの前面、テキストと同レベル、テキストの背面、および、ヘッダー・フッターの4つのレイヤーのいずれかに図を配置可能
- 目次を簡単に作成できる
- アウトラインモードで編集できるので、資料内容の組み立てには便利
- アウトラインを意識した豊富な箇条書きスタイルが利用可能
- 図形をマウス操作でドラッグすると既定の設定ではグリッド線にあわせて移動されるが、[Alt]キーを利用することで思い通りに配置可能
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Excel |
Excelでスクリーンショットを貼り付けた後の画面
- 画面キャプチャして指定箇所に貼り付けると、ページを意識せずに貼りついてしまうので、その後の調整が必要な場合がある
- 図形はワークシートの前面に浮かんだ状態で配置される
- 画面に表示されたとおりに印刷されない場合がある
- 目次作成機能は搭載されていない
- 箇条書きスタイルがない
- アウトラインや段落などの概念がない
- 図形をマウス操作でドラッグすることで、思い通りに配置することが可能
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PowerPoint |
PowerPointでスクリーンショットを貼り付けた後の画面
- 画面キャプチャして指定箇所に貼り付けると、スライドの領域を意識せずに貼りついてしまうので、その後の調整が必要な場合がある
- 図形はスライドの前面に浮かんだ状態で配置されるが、タイトルマスタやスライドマスタに配置された図形は位置固定が可能
- スライドからはみ出た部分などが印刷されない
- 目次作成機能は搭載されていない
- アウトラインペインで編集できるので、資料内容の組み立てには便利
- 代表的な箇条書きスタイルの利用が可能
- 図形をマウス操作でドラッグすることで、思い通りに配置することが可能
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