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「身の丈DX」とノーコードで社会を変える カミナシ諸岡さん カミナシ 諸岡裕人さんインタビュー

edited by Operation Online   2021/04/21 08:00

プログラミング学校から人脈を広げ起業

 早速プログラミングを学ぶために学校に通い始めた。受験勉強並に頑張ったものの苦戦した。特に新しいシステムを創り出そうとすると身動きがとれず「なんて難しいのか。できる人たちにかなわない」と痛感。そして切り替えは早かった。「自分の力で開発すると時間がかかる。うまくできる人を探した方がいい」。

 そうして学校の知人からシステム開発が得意そうな人たちへと人脈を広げた。さらに諸岡さんは新規事業アイデアのコンテストも挑戦するようになった。自社(父の会社)の課題解決は新たなビジネスになると確信していたからだ。

 自社で請け負っていた業務の一例に機内食工場があった。機内食は衛生管理が特に厳しい。現場では大量の紙と時間を費やし、労働者にとって過酷な環境になっていた。ITで効率化する余地が大いにあった。

 ここにプログラミング学校から広げた人脈も加え、新規事業アイデアのコンテストに出した。基本コンセプトは食品工場の衛生管理にIoTの温度計を導入して効率化を図るもので、開発チームにはIoT開発を得意とする学生起業家たちに加わってもらったのだ。

 何度か失敗を繰り返したものの、遂にオープンネットワークラボからいい評価をもらいスタートアップ支援をしてもらえることになった。諸岡さんは「人生が変わった瞬間でした」と振り返る。

 諸岡さんの強みは何よりも業界と現場を熟知していたことだ。現場が抱える課題について、それこそ子どものころから長年聞かされていた。これを解決しなければ、事業を継承する自分が窮地に追い込まれるのは必至。危機感は人一倍あったはずだ。

 スタートアップ支援で評価をもらえたのは「スマートQC」という名前のプロダクトで、IoT機器を用いた温度記録管理だった。支援もあり、当初の計画通りのプロダクトを開発することができた。とはいえ、ビジネスとしては伸び悩んだ。諸岡さんは「機内食工場など狭いところにしか刺さらなかった」と分析する。


著者プロフィール

  • 加山 恵美(カヤマ エミ)

    EnterpriseZine/Security Online キュレーター フリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。 Webサイト:http://emiekayama.net

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