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デジタル庁には“わくわくドキドキ”がある 入庁から3ヵ月をデータ領域のPMが振り返る 【前編】デジタル庁初の民間人材を訪ねる

  2021/07/09 08:00

 デジタル庁創設まで3ヵ月を切り、同庁は創設前最後となる第四回の人材公募を開始している。コロナ禍もあり、企業課題が散見される中で、日本のIT/デジタルをけん引していく存在として注目を集める同庁。その船出を担う民間人材として入庁した二人を訪ねた。前編となる今回は、シニアデータスペシャリストとして奮闘する海老原氏の取り組みを紹介する。

海老原立弥氏

海老原 立弥(えびはら たつや)氏
内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室 シニアデータスペシャリスト
過去14年エンジニアとして官民の情報システム開発を経験。プログラマ・ITコンサルタントとして地方自治体の開発支援を担当。リクルート人材斡旋領域でのデータエンジニア・機械学習エンジニアなどを経て入庁。

斉藤正樹氏

斉藤 正樹(さいとう まさき)氏
内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室 人事採用担当
これまで約10年にわたりIT人材の採用支援に携わる。IT企業を中心とした採用コンサルタントや人事、HR Tech開発のプロダクトマネージャーなどを経て入庁。

基盤となる「ベース・レジストリ」構築に挑む

 現在、約20職種を対象に第四回となる人材公募が始まっている。「今回の募集は、9月1日の創設までに入庁できる最後のタイミングとなります」と語るのは、第二回公募における取材にも答えてくれた、デジタル庁でリードリクルーターを務めている斉藤正樹氏だ。同氏をはじめ第一回公募の民間人材登用者は、入庁から約3ヵ月が経過しており、早くもそれぞれが自身のスキルを活かす形で職務に勤しんでいるという。

 その中でも、社会基盤の1つともいえる「ベース・レジストリ」[※1]のプロジェクトマネージャー職(シニアデータスペシャリスト)として入庁しているのが、海老原立弥氏だ。これまで自治体の情報システム開発にエンジニアやITコンサルタントとして携わった後に、ビッグデータの利活用などにもデータエンジニアとして取り組んだ経歴をもっている。

 海老原氏は、「デジタル庁の公募を見たとき、国のデータ戦略に関与できるところに魅力を感じました。もちろん、保持しているスキルが募集要項すべてにマッチしているわけではありませんでしたが、自治体の情報システムの開発経験やデータエンジニアリングは活かすことができると考えました」と応募当時を振り返る。

 これまで開発者として、杓子定規でスピード感がないという開発における負の側面はもちろん、一国民として行政システムの使い勝手の悪さを感じていたという同氏。抜本的に仕組みを変えていくためにも、自身のスキルが活かせるベース・レジストリに関わることを決めたという。

 実際に面接に進んでみると一般的な民間企業と大きく変わらず、一次面接で応募動機や入庁後に取り組みたいことなどについて訊かれ、二次面接では技術面接が実施されたとしている。海老原氏の場合は、ベース・レジストリのシニアデータスペシャリストということもあり、国のデータ戦略や「ベース・レジストリ・ロードマップ」(PDF)などについて理解度を確かめる口頭試問などが行われたというが、その雰囲気は想像よりも柔らかかったという。

 「面接だけでなく、実際に入庁した後でも良い意味で裏切られました。旧態依然とした雰囲気とも向き合う覚悟はしていましたが、みんなが現状を脱却するための方法を真剣に考えており、是々非々とした環境が醸成されています」(海老原氏)

 もちろん、最低限の行政プロトコルは存在しているため、そこでやりづらい人もいるかもしれない。たとえば、あるシステムを作ろうと考えたとき、予算確保から調達、業者選定、発注とスタートを切るだけでも時間がかかってしまうという。「まだまだ、時間を要してしまう場面は多々ありますが、決して負の側面だけで捉えるべきではないと考えています。単に目の前ことだけを考えるのではなく、長期的に5年、10年先を見越しながら取り組むことができる良い環境ともいえます」と海老原氏は語る。

 [※1]「公的機関等で登録・公開され、様々な場面で参照される、人、法人、土地、建物、資格等の社会の基本データであり、正確性や最新性が確保された社会の基盤となるデータベース」(出典:内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室、政府CIOポータルより「ベース・レジストリの指定について」)

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