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日本で加速する新たな内製化事情――求められる“共創型”の開発とベンダーコントロールのポイントとは


 近年、市場変化のスピードやDX推進の動きが加速する中で、企業は「システムの内製化」の検討に本腰を入れつつある。一方、これまでシステム開発の大部分をSIerやベンダーに依存してきた日本企業の多くは、内製化の実現に難航している。なかでも、多くの企業が頭を悩ませている課題が、SIerやベンダーへの発注業務全般を意味する「ベンダーコントロール」だ。そこで、日本のIT業界に30年以上身を置き、現在も最前線に立つBeeX 取締役副社長の田代裕樹氏に、システム内製化とベンダーコントロールのポイントや課題、今後の日本における内製化の展望について話を伺った。

内製化が難化する2つの理由と、求められる新たな開発のカタチ

――日本企業が内製化の推進の検討を始めたのは、いつ頃からだとお考えでしょうか。

田代裕樹(タシロヒロキ)氏(以下、田代氏):およそ3~4年前からという印象です。BeeXがクラウドインテグレーション事業を主力として創業した2016年には、システムの内製化を検討する企業はそれほど多くなかったと記憶しています。クラウド技術が発展したほか、内製化の推進事例が日本でも増えてきたことが要因となって、今の内製化ブームが興ったのではないでしょうか。ただ、大型汎用機が広く使われていた30年以上前には、システムを社内で開発することは一般的でした。ベンダーやSIerにほとんどの業務を委託するようになったのは、コンピューター技術の進歩でリアルタイム処理が可能となり、システムの高度化と複雑化が進んで、管理・運用が難しくなってきたからです。

 さらにその頃、BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング/Business Process Re-engineering)が注目されるようになり、大手企業が筆頭となってERPなどのパッケージを導入したのですが、多くの企業がこれらのシステムを跡形もないような形にカスタマイズしてしまい、さらにその開発・管理をすべてSIerに任せるようになってしまった。そこから、システムを自社でコントロールすることができなくなる丸投げ体質が定着してしまったのです。

 ところがインターネットが発達し、パソコン(PC)、さらにはスマートフォンなどが著しく普及したあたりから急速にビジネスのスピードや環境が変化し、丸投げの体制が限界を迎えてしまいました。既存のシステムに手を加えることは非常に手間がかかるので、環境の変化に合わせて従来の通り開発を外注しても、莫大なコストと時間がかかってしまいます。そこで、内製化を検討しようという考えに至るケースが増えているのです。

画像の説明

田代 裕樹(タシロ ヒロキ)氏
株式会社BeeX 取締役副社長

日本アイ・ビー・エム株式会社入社後、営業職として大手法人、中堅企業ハイタッチ営業として実績を残し、その後日本マイクロソフト株式会社に入社。流通サービス統括本部を担当し、クラウド販売に従事の後、株式会社テラスカイを経て、現在の株式会社BeeX取締役副社長に就任。 ※テラスカイより転籍

――しかし、新たな開発体制へシフトしようと試みているものの、多くの企業が実現に難航しているような気がします。

田代氏:その原因は主に2つ考えられます。1つ目は、多くの人がご承知の通り“人材”。ずっと外部に依存していた開発の仕事を、既存システムの運用や更新対応をメインに担ってきた社内のエンジニアに突然任せようとしても、スキル面で対応することが難しいのではないでしょうか。

 特に今はクラウド移行がさまざまな企業・組織で行われていますが、これまでオンプレミス環境をSIerやベンダーに依存していた企業が、自社でいきなりクラウド技術をベースとしたシステム開発を始めるというのは、現実的ではないでしょう。かといって、自社でのシステム開発に対応できるエンジニアを外から採用しようと考えても、いまIT業界は“超”がつくほどの売り手市場。人材を採用すること自体が難しいです。

 そして2つ目の原因は、“無自覚”です。「DXが目的になってしまっている」などという話はよく聞きますが、内製化においても同じ状況に陥っている組織が多いと感じます。内製化の先にある課題や目的を社内で共有できていない、いわゆる自分たちの方向性を自覚していないのです。

 これらの原因を踏まえたうえで、変化が激しい時代に適応するためには、これまでのベンダー依存の体制とはまったく異なる、新しい発想をベースとした開発体制の構築が急務となるでしょう。

次のページ
内製化への最短ルートは“人のシフト”と“共創型の開発”から始まる

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この記事の著者

名須川 楓太(編集部)(ナスカワ フウタ)

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