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次世代に生き残るのは「セキュリティ×ディープラーニング」 コスト削減にもつながる多様性 シグネチャ型のサイバーセキュリティの限界を超える、ディープラーニングベースのアプローチとは?

edited by Security Online   2021/10/28 10:00

 20年以上にわたりサイバーセキュリティの分野に携わり、イスラエルおよび米国の大手セキュリティ企業においてアジア太平洋地域と日本における要職を歴任してきた乙部 幸一朗氏。現在はディープラーニングによるサイバーセキュリティソリューションを展開するDeep Instinctにて、米国本社のバイスプレジデント APJ事業開発担当を務める。乙部氏は、現在のサイバー攻撃の脅威と、それに対応するディープラーニングのアプローチについて解説した。

世の中で生き残っていくセキュリティ製品には、共通点がある

 乙部氏は大学時代に情報工学を専攻し、卒業研究ではAIをテーマにしていたという。卒業後は、ネットワークエンジニアとして従事したあと、サイバーセキュリティ業界に足を踏み入れる。そして、パロアルトネットワークスにおいて、アジア太平洋地域の最初のメンバーとして日本での事業拡大に貢献し、Cylance社では日本の技術責任者を担当するなど、セキュリティの最前線に立ち、2020年よりDeep Instinctに参画した。乙部氏が冒頭に経歴を話した背景には、様々なサイバーセキュリティ技術の変遷がある。

ディープインスティンクト株式会社 バイスプレジデント APJ事業開発担当 乙部幸一朗氏
ディープインスティンクト株式会社
バイスプレジデント APJ事業開発担当 乙部幸一朗氏

 その中には、ステートフルファイアウォール、IPSec-VPNとSSL-VPN、IPS/IDS、次世代ファイアウォール、サンドボックス、シグネチャ型アンチウィルスとサンドボックスなどがあるが、これらのうち世の中で生き残っていったセキュリティ製品には、共通点があることを実際に経験してきたからだ。

 「新たな技術が登場しては消えていく中で、残っていく技術もあります。シグネチャなどはもう20年も使われている技術です。たとえ専門家が素晴らしい技術だといっても、必ずしもそれが市場に求められている訳ではありません。良いセキュリティとして世の中に残っていくものというのは、誰もが使えるものでなければいけないのです」と乙部氏は指摘する。

新しい技術や方法論の確立とともにコストは増加の一途を辿る
新しい技術や方法論の確立とともにコストは増加の一途を辿る
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 また、「検知」より「予防」、「マニュアル」より「自動化」のソリューションが求められる傾向にあるとも説明する。セキュリティシステムが誤検知し、自動的に停止してしまうとビジネスに影響を与えかねない。そのため、人の手を介するマニュアルでの対処を選びがちであるが、それではリスクとコストが高まる懸念がある。したがって、最終的には精度の高い予防型・自動型のアプローチが、最も理想的なセキュリティとして世の中に受け入れられているという。


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著者プロフィール

  • 森 英信(モリ ヒデノブ)

    スマホアプリやWebサイト、出版物といったコンテンツの企画制作を手がける株式会社アンジーの代表。写真加工アプリ「MyHeartCamera」「PicoSweet」など、提供するアプリは1100万以上のインストールを獲得。2019年にはAR(拡張現実)プログラムに関する特許を取得。自身はITやHRなどの取材記事ライター・編集者としても活動。趣味は英語学習(TOEIC L&Rスコア845)。

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