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週刊DBオンライン 谷川耕一

Salesforceが本格的なCDPを発表 顧客データのインサイトシステムとエンゲージメントシステムを統合

 顧客データを取り巻く環境が、急速に変化している。デジタルマーケティングやアドテクノロジーの世界では、AppleやGoogleのブラウザが3rdパーティークッキーを廃止する影響が大きな話題だ。ここ最近は個人の情報保護に対する消費者の関心も高く、今後のマーケティング活動においてオンラインでターゲティング広告の手法などを使う際に、クッキーに頼らない方法が必要となっている。

1stパーティの顧客データ活用のためのCDP

 2020年以前は、GDPRなどの施行で個人情報の取り扱いの規制が大きく進んだ。それ以降、3rdパーティクッキーやモバイルIDが利用できなくなっており、マーケティング担当者にとっては厳しい時代になっている。そしてこのような変化の中、改めて注目を集めているのがCDP(Customer Data Platform)だ。「マーケティングテクノロジーの領域では、CDPが中心的な存在になっています」と、米国セールスフォース・ドットコム Marketing Cloud戦略担当シニアバイスプレジデントのマーティン・カイン氏は言う。

米国セールスフォース・ドットコム Marketing Cloud 戦略担当 シニアバイスプレジデント マーティン・カイン (Martin Kihn)
米国セールスフォース・ドットコム Marketing Cloud 戦略担当 シニアバイスプレジデント
マーティン・カイン (Martin Kihn)氏

 ここで言うCDPは、自社Webサイトなどでの顧客行動など、1stパーティの顧客情報を整理し蓄積して活用できるようにするものだ。これまでオンラインにおけるマーケティング活動では、3rdパーティクッキーや仮名化されたIDなどのデータを用い、Webサイトの閲覧履歴などの行動に基づく動的な広告表示やパーソナライズを施したサイトの表示などを実施してきた。

 これに加え、Salesforceが得意としてきた顧客プロファイルの情報を活用するCRMの領域はある。現状ではこれら2つをつなぎ合わせて、さまざまなマーケティング活動が行われている。仮名化したデータとプロファイルを結び付けるには、顧客の同意を得た上で複雑な仕組みを介し2つの領域を連携することとなる。

 ところが、今後は3rdパーティクッキーや仮名化したモバイルIDなどが使えなくなる。そのため、CRM領域で顧客の同意の下に蓄積、管理してきた1stパーティの個人の情報を中心に、マーケターは広告メディアなどを活用しなければならない。つまり、この変化に対応する際に重要な役割を担うのがCDPだ。

[クリックして拡大]

 CDPについては、「データのグラビティ(重力)で、データが他のデータを引き寄せることになります。つまりより多くのデータを持っているところが、より顧客とのエンゲージメントを高められ、さらにデータがそこに集まります」とカイン氏。充実したCDPを構築し活用できるようにすることで、顧客とのエンゲージメントを高められる。そういった優良で多くのデータを持つCDPには、さらにデータが集まり、それがビジネスにおける競争優位性にもつながる。

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顧客中心型のデータ活用基盤としてのCDP

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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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