アカマイは、スキンケア「ライスフォース」で知られるアイムが、同社のセキュリティソリューションを採用したことを発表した。今回採用されたのは、クラウド型のID認識型プロキシソリューション「Enterprise Application Access (EAA)」、多要素認証サービス「Akamai MFA」、セキュアWebゲートウェイソリューション「Enterprise Threat Protector(ETP)」の三つだ。
アイムでは、新型コロナウイルス感染症のパンデミック以前よりVPNやリモートデスクトップ環境の整備に取り組んでいた。しかしリモートワークの拡大につれて、VPN接続やリモートデスクトップでの操作に不具合が起きたりするなど問題が多発していたという。
そこで同社は、アカマイのEAAによる、ゼロトラスト型のアクセス制御を導入。ユーザーはネット上のEAAにアクセスすると、厳密なセキュリティ検査を受けた上で、役割に応じたアクセス権限が与えられる。
EAAはActive Directoryとも連携できるため、リモートアクセス用にユーザーデータベースを別途で管理する必要がなく、運用負荷がほとんどかからないとのこと。
またアイムは、アカウントの乗っ取りからのデータ漏えいを防ぐため、Akamai MFAによる多要素認証ソリューションもEAAの導入に合わせて導入している。これは専用のスマートフォン用のアプリを用いて、プッシュ通知型の多要素認証が実現できるほか、セキュリティキーの配布が不要なため、会社のスマホを利用して社内の大半のユーザーへ多要素認証の展開が可能だという。
ETPについては、従業員が利用する社内用PCやテレワークのための持ち出し用PCに加え、社内の物流センターやコールセンターなどで利用するPCと合わせて約350台に導入されることになっている。
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