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エーザイがMSとBoxで脱Notesを実現:直面した「コラボレーションとセキュリティの両立」という課題とその解決とは

  2022/05/10 09:00

コロナ禍でもレジリエンスを証明

──プロジェクト期間がコロナ禍と重なっていますが、計画の進捗に影響しましたか。

 進捗に影響はなかったと思っています。既にTeamsを導入していた分、リモートワークにうまく対応できたぐらいです。ペーパーレスも進みましたし、目指すグローバル統一基盤が実現できるという自信を得ました。特に国内への全面展開をスコープにしたステップ2では、定着を進めることを目的に説明会に力を入れました。Boxポータルサイトの開設から始まって社内広報活動に力を入れ、クラウドの雲をイメージしたオリジナルキャラクター「Boxくん」を作り、管理者研修からマニュアルの整備まで、「Boxを使おう」と思ってもらえるよう様々な施策を展開しました(図3)。

図3:定着に向けて実施した施策 出典:エーザイ

図3:定着に向けて実施した施策 出典:エーザイ [画像クリックで拡大]

──リモートワークにスムースに移行できたのであれば、現時点では一定の成果が得られていると言えそうです。計画はまだ進行中ですが、これから特にやりたいことがあれば教えて下さい。

 グローバル統一基盤の実現に向けてはまだ課題が残っているので、当面はその解決に専念します。一部には「Boxには移行できない」と意思表明をしている組織もあり、本当にその業務要件に合致しないかを検証する必要があります。これらは一例ですが、残っている課題が解決すればTeamsとBoxの連携が一段と進むはずです。

 今はセキュリティポリシーの関係で、本来であれば不要のクラウド単位でダウンロード、アップロードをしないといけないのですが、もっと快適に使えるよう、最善の運用ポリシーの方向性を探ろうとしています。例えば、欧州での利用ではGDPRに準拠しているかが求められますが、エーザイが事業展開している全ての国の内国法を確認することも必要です。クラウド単位でのサイロを作らないよう、落とし所を見つけなくてはなりません。

 Boxに関するユーザー満足度調査の結果を見ると、今はまだユーザーも「わからないことがわからない」状態だとは思いますが、全体としての満足度は高い傾向にあります。何がどう良くなるのか、実現するメリットを示していきたい。これは私が得意なことでもあるので、個別の要望に耳を傾けつつ、活用を進めていきたいと思います。



著者プロフィール

  • 冨永 裕子(トミナガ ユウコ)

     IT調査会社(ITR、IDC Japan)で、エンタープライズIT分野におけるソフトウエアの調査プロジェクトを担当する。その傍らITコンサルタントとして、ユーザー企業を対象としたITマネジメント領域を中心としたコンサルティングプロジェクトを経験。現在はフリーランスのITアナリスト兼ITコンサルタントとして活動中。ビジネスとテクノロジーのギャップを埋めることに関心があり、現在はマーケティングテクノロジーを含む新興領域にフォーカスしている。

  • 京部康男 (編集部)(キョウベヤスオ)

    翔泳社 メディア事業部。EnterpriseZineの他、翔泳社のメディア、書籍、イベントに関わってきた。現在は、嘱託社員の立場でEnterpriseZineをメインに取材・記事・コンテンツ制作にも携わる。 kyobe(a)shoeisha.co.jp

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連載:EnterpriseZine Press

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