商用データベース並みの高い非機能要件を求めるならAuroraを
こうしたメリットの多いAurora PostgreSQLは、どのように選べば良いのか。Auroraは商用データベースの10分の1のコストで、高い要求に応えるRDBMSをマネージドサービスで提供することを目指している。一方でRDS for PostgreSQLは、OSSのPostgreSQLをマネージドサービスで提供するものだ。現状のPostgreSQLでワークロードが安定しているならば、わざわざAuroraに載せ替える必要はない。
「軸としては非機能要件の可用性、パフォーマンス、耐障害性などを課題としてもっていて、それらを改善したい場合、または商用データベースのコストを圧縮したいが、非機能要件を落としたくないといった場合であればAuroraが検討できるでしょう」と神山氏。またAuroraは一定規模のワークロード向けであることから、インスタンスクラスは基本的にLarge以上しか提供されていないといった通常のRDSとの違いもある。
コストは、同じ構成ならAuroraのほうが高くなるが、標準で様々な機能が含まれており、通常のRDSより小さい構成でも十分な機能、性能の実装も可能だ。また、商用データベースからの移行の際は利用コストが圧縮できるものの、改修コストが別途かかる点には考慮が必要となる。そのためAWSでは、スキーマコンバージョンツール(AWS Schema Conversion Tool)を用意しており、移行コストの試算機能も提供しているとのこと。
なお、2022年4月には、サーバーを意識せずにワークロードの実装ができる「Aurora Serverless v2」がリリースされた。v1は機能も十分でなく本番では使いにくいという声も多く聞かれたが、v2ではコンピュートリソースのオンデマンドな自動スケールアップ/ダウンに対応し、マルチAZ構成もとれるなど、通常のAuroraとほぼ同等の機能が提供されている。また、通常のAuroraと混在利用も可能となり、リードレプリカだけをServerlessにすることもできる。「Auroraを利用するならば、Serverlessの活用も検討してみるべきだ」と神山氏は薦める。
アシストでは2009年からPostgreSQLのプロダクトサポートを開始しており、PostgreSQLのエンタープライズ版であるEDBも数多く販売している。PostgreSQLの十分な実績とノウハウがあり、それをベースにAuroraの技術支援も多数行っているため、「RDBMSをAuroraへとの検討をしているならば、是非アシストに相談して欲しい」とのことだ。
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