中外製薬と日本IBMは、デジタルプラント実現に向けた新しい生産オペレーションを支えるデジタル基盤を構築し、中外製薬工業の浮間工場で稼働させたことを発表した。
今後、同工場において本格的な活用を推進するとともに、他の工場での展開に向け両社の協働を進めていくとしている。
このデジタル基盤は、教育系システム、計画系システム、遠隔支援システムの3つのシステムから構成されている。
これらのシステム群や、既存の社内システムがデータ基盤を介して連携することで、効率的な生産・要員計画および進捗管理や現場のリモート支援に活用されるとのこと。
デジタル化を通じた新しいオペレーションにより、DI(Data Integrity)対応を含めた医薬品製造に関する規制へのコンプライアンスを高めると同時に、生産計画や業務アサインの全体最適化や見える化が期待されている。
さらに製造ラインを越えた組織横断的な働き方が可能となることで、個々人の経験やスキル向上などの人財育成にも寄与するだけでなく、作業の確認や支援がリモートでできるようになり、場所を選ばない柔軟な働き方につながるとしている。
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