SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

EnterpriseZineニュース

富士通や東大、5Gの中核技術の国産・低コスト化に成功と発表 

 東京大学、インターネットイニシアティブ(IIJ)、APRESIA、富士通は、5G携帯電話網の中核技術である5Gコアネットワーク(5GC)の国産・低コスト化に成功したと発表した。

 5G携帯電話網は「電話」や「スマートフォン」といったコミュニケーションの手段であるだけでなく、決済や物流などの社会を支える重要なインフラシステムでも利用され始めている。

 なお携帯電話網を構成する技術は世界共通規格となっているものの、実際の携帯電話網で利用されている通信機器の多くは海外メーカーが製造し、そこに含まれる知財の多くも海外企業の管理下にあるという。そのため、2025年以降に実現が見込まれるポスト5Gや次世代の通信規格を見据えて、日本の企業や研究者が主体的に扱える製品を持つことが、市場競争や経済安全保障上重要な課題となっている。

 IIJ・APRESIA・富士通は、5G携帯電話網の中枢である5Gコアネットワーク(5GC:5G Core Network)をオープンソースソフトウェア(OSS:Open Source Software)を元に、商用レベルの機能・性能・安定性を備えた「実用版」として実装。

画像クリックで拡大
画像クリックで拡大

 東京大学は、本事業で開発した5GCに保有する既存知財を組み合わせることにより、データ転送・経路選択を担う機能(UPF:User Plane Function)を高度化し、新たな特許として出願したという。

 今後、「実用版」の社会実装により、特定のエリアで利用されるローカル5Gのシステムが従来よりも低コストで導入が可能になり、各種産業分野におけるローカル5Gの普及につながることが期待されている。複数のローカル5Gと大手通信キャリアが提供する5Gを組み合わせることで、単独のローカル5Gでは実現できない広範囲な通信環境も実現できるという。

 今回の事業で開発された5GCは、数千万回線を管理することを想定した大手通信キャリア向けの5GCとは異なり、数回線~数千回線を効率的に管理できるようなコンパクトな実装となっている。

 OSSを元に開発したことで知財コストの負担も軽くなっているため、ローカル5Gのような小規模な5Gシステムを多数構築するような環境に適しているという。汎用機器(COTS:Commercial Off-The-Shelf)で動作するソフトウェアとして実装されているため、5GCをクラウド化して最大限に活用することも可能とのことだ。

画像クリックで拡大
画像クリックで拡大

 今後APRESIAと富士通は、本事業により開発された5GCを各社の5G基地局・端末設備として組み合わせた「ローカル5Gシステム」として、継続的に更新版をリリースしていくとしている。

 またIIJは、本事業により開発された5GCを用いた複数のローカル5G網と、IIJが仮想移動体通信事業者(MVNO)として提供するパブリック5G網をローミングにより利用できる通信サービスの開発を推進する。東京大学は、大学発ベンチャー企業の一体型ローカル5Gシステムに今回の開発成果を供給予定だとしている。

画像クリックで拡大
画像クリックで拡大

 そして東京大学と民間企業による産学連携の取組の中で、今回の事業で開発した5GCを活用した製品・サービスの検討を進めるとともに、パブリックなクラウド上で稼働するオープンな基地局設備(NR:New Radio)についても研究開発を実施し、5G携帯電話網のさらなる進化(クラウドネイティブ化)に向けた取り組みを加速させるとのことだ。

【関連記事】
NEC、マルウェア感染対策として「軽量プログラム改ざん検知」搭載ローカル5G基地局装置の無線機を提供
NECネッツエスアイ、ローカル5Gを活用した技術者養成を開始 新川崎テクニカルベースにて
富士通、那須工場に約1万5000平方メートルのローカル5Gの検証環境を整備

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
この記事の著者

EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/news/detail/17020 2022/11/25 16:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング