NECは、顔認証技術を自動販売機の決済に活用できるサービスの提供を開始した。これにより、物品の持ち込み制限のため現金やキャッシュレス決済を利用できず自販機の設置が困難な場所への新規設置も可能となり、自販機事業の強化に貢献するとしている。
同社は本サービスを飲料企業などに提供し、今後5年間で5,000台の自販機への導入を目指す。既に伊藤園で5月中旬の先行導入が決定しており、その他複数の飲料企業にも導入を検討しているとのことだ。
サービスの特長として、NECが飲料企業などに対し顔認証決済を行うためのクラウドサービスと、顔認証決済アプリを搭載したタブレット端末を提供する。本サービスは新設自販機への取り付けだけでなく、既存自販機への後付けも可能だ。
これにより利用者は現金やキャッシュレス決済可能なカードやスマートフォンなどがなくても手ぶらで飲料を購入できるようになるという。また、工場、建設現場、高いセキュリティが求められる施設など、物品の持ち込みに制限がある場所でもスムーズに購入可能になり、飲料企業による自販機の設置場所拡大に貢献するとしている。
さらに、サービスを通して蓄積された利用者の購買日時や金額、年代や性別などの情報を活用した、飲料企業による販売施策の立案や商品企画などのマーケティング活動を支援し、利用者が求める商品の提供も行っていくとしている。なお利用者の個人情報については、利用者本人からの許諾を得た上でマーケティングに活用する。
サービス導入後の自販機利用方法については、自販機に記載のQRコードをスマートフォンでスキャンし、専用Webサイトで氏名、クレジットカード情報、購入時のパスコード、顔画像などを事前登録する。購入時は商品を選択し顔認証を行った後、パスコードを入力するだけで購入が可能となっている。
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