ベネッセホールディングス(以下、ベネッセ)は、「進研ゼミ」事業における生成AIを活用した次世代型コンタクトセンターの設立に向け、TMJ、産業技術総合研究所(以下、産総研)発のベンチャーであるHmcommと、2023年6月より共同プロジェクトを開始すると発表した。
同プロジェクトでは、コンタクトセンターにおける顧客体験を「問い合わせ前の悩み解消」「問い合わせするまでの手続き段取り」「問い合わせした際の品質と効率」の3フェーズに分類し、顧客がスムーズに解決・アクセス・対話ができるよう、生成AI技術を活用していくとのことだ。まずは、オペレーターの回答支援や応対履歴の要約などで生産性向上を図り、チャットボットの精度向上、自動応答による待ち時間の長さの解消などへ対象領域を拡大していくとしている。
プロジェクトの概要
- 自己解決の促進:顧客とAIチャットとの自然な対話と、基幹システム連携により、顧客の困りごとを幅広く・スピーディーに解決
- オペレーター応対前のサポート:つながるまでの待ち時間に、用件をヒアリングし自動回答、電話混雑時のコールバック予約受付など、音声応対サービスを進化
- オペレーター応対中の自動化:音声認識と生成AIの組み合わせによるリアルタイムな回答支援で、スピーディーで的確な応対を実現
- オペレーター研修の効率化:生成AIを活用したセルフ・ラーニング、ロールプレイングなど、人材育成の仕組みの変革
- センター管理業務の生産性向上:スーパーバイザーなど管理者の定型作業をAIが代行し、オペレータースキルの育成や運営効率向上などの付加価値業務にリソース再配分
同社はこの取り組みにより、既存のコンタクトセンターの業務プロセスを抜本的に改革し、顧客体験の向上と、生産性の向上を図るという。
なお、同プロジェクトは、4月にグループ社員1.5万人向けに導入を開始したAIチャットサービス「Benesse Chat」の社内活用推進により、各事業部にて生成AIを活用した事業発展を追求し、プロジェクト化した最初の案件だとしている。
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