BlackBerry Japan(以下、BlackBerry)は、「BlackBerry製造業サイバーセキュリティ調査」の結果を発表した。
同調査では、日本国内における製造部門の83%がサポート終了しているレガシーOSで稼働していることが判明し、サイバー攻撃の脅威に晒されていることが明らかになったとのこと。日本の調査回答者における3分の2以上(68%)が、過去1年以内にサイバー攻撃を受けた経験があると回答し、製造業が直面する課題がより深刻化していることを示しているという。
国内250人を含む製造業のIT意思決定者1,500人を対象とした今回の調査では、調査対象となった国内回答者の82%が、今年のサイバー攻撃リスクがこれまでと同様もしくは上昇すると予測。同時に61%は、ITインフラよりもOperational Technology(OT)のセキュリティ対策が困難だと回答している。
また、調査対象となったその他の国々と同様、国内回答者の72%(グローバル75%)が製造業に対する国家による攻撃を恐れており、57%(グローバル65%)は、外国政府によるスパイ活動を懸念しているという。
製造業が懸念するサイバー攻撃の種類とその対策
同調査によると、日本の製造業のIT意思決定者が最も懸念するサイバー攻撃は、悪意のあるマルウェア攻撃78%(グローバル56%)で、フィッシング攻撃69%(グローバル49%)、悪意のある内部関係者による不正アクセス56%(グローバル45%)がこれに続いた。
世界平均との比較において、日本では、事業継続を阻害し産業に損害を与える脅威に対する懸念が顕著に高いことが明らかになったとのこと。
サポートが終了したOSが多く使われている製造業
セキュリティリスクが高いレガシーシステムに対し、日本では調査対象者の59%がクラウドベースのソリューションへの移行を開始していると回答。しかし、回答した企業の83%が、Windows7や8など旧式・サポート対象外のレガシーOSを中核的な機能の運用に利用しており、61%がセキュリティリスクに関連する理由から古いハードウェアにおけるOSの更新を制限しているという。
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