東京大学大学院工学系研究科(以下、東京大学)と日本電気(以下、NEC)は、高周波の利活用を目指したBeyond 5G共同研究技術の社会実装に向けて、「キャンパステストベッドへの共同研究技術の導入」と「未来社会創造に向けた共創活動」を開始した。
両者は今回、時間的・空間的な分解能を高め周波数利用効率を向上させる「ダイナミック時空間スライシング技術」と、体感品質(Quality of Experience)(以下、QoE)や通信品質の変動を予測。QoE要件を満たすよう通信リソースを制御する「End-to-End QoE制御技術」を、東京大学本郷キャンパスに構築しているキャンパステストベッドへ導入して連携するという。これにより、高周波の活用も考えた新たな通信制御が可能になり、社会実装に向けた様々な実証やユースケースの創出を目指すとしている。
また、Beyond 5Gを用いた未来社会創造の一つとして、キャンパスやその周辺をベースとした未来シーンの検討を両者で行ったとのこと。時間・場所・人に応じてQoS(Quality of Service)を動的に制御しながら最適な通信の提供を目指すとしている。
両者は、Beyond 5G共同研究技術の技術有用性と社会受容性の両面をキャンパステストベッドで実証し、社会実装に向けて研究を進めるという。同キャンパステストベッドを拠点として、共同研究技術以外の東京大学/NECの技術(Local 5Gシステム、生体認証システムなど)やパートナーの技術を活用しながら、Beyond 5Gの新たな価値創出に向けて共創活動を推進していくとしている。
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