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Snowflake幹部4名による首尾一貫の決断──加熱する“生成AI”競争にも惑わない対応を見せる

NVIDIAとの提携、Snowflakeネイティブアプリへの注力……気になる動向を本国幹部に訊ねる

 Snowflakeが“AI時代”に向けて活発に動いている。同社が注力するのは、Snowflakeをプラットフォームとするデータアプリ。2023年6月のイベント「Snowflake Summit 2023」では、それを実現するためのフレームワークやコンテナ技術などを発表した。

加熱する“生成AI”競争、Snowflakeも本腰を入れる

 2023年9月に東京で開催された「Data Cloud World Tour Tokyo」にあわせて来日したSnowflakeプロダクト担当上級副社長のChristian Kleinerman(クリスチャン・クライナーマン)氏。AI時代におけるSnowflakeの“データアプリ戦略”を中心に話を聞いた。

*     *     *

──生成AIが重要なトピックとなっていますが、同分野におけるSnowflakeの戦略を教えてください。

 そもそもSnowflakeは、セキュリティとガバナンスを損なうことなく、データサイエンスと機械学習を行うことができるプラットフォーム。どちらかをトレードオフすることなく両立させることにフォーカスしています。その上で、生成AIに対しては2つのアプローチを考えています。

 1つ目は、できる限り水平方向にスケールし、拡張機能を提供すること。2つ目は、特定のユースケースに対して容易に生成AIを活用できるようにすることです。特にAI分野は目まぐるしく変化しており、そうした時期に特定の技術だけにコミットすることは戦略として正しくないため、1つのモデルだけにコミットするようなことはしません。

 だからこそ、Snowflakeはプラットフォームの拡張性にフォーカスして、

  • LLMのコンテナ化(Snowflake Summitで発表した「Snowpark Container Services」を利用)
  • ユーザーインターフェイスとしてのStreamlitの活用
  • 「Document AI」のようなネイティブLLMアプリケーション
  • API経由でLLMを呼び出せるような機能開発

といった方法で生成AIを含めながらサポートしていきます。

 たとえば、「Snowpark Container Services」を使うことで、ユーザーは好きなAIモデルをホストできるようになりました。商用/非商用は関係なく、テキストや画像に特化しているモデルまで好きなものを利用できるのです。

 一方で、たとえば「Llama 2」といった特定のモデルだけを使うことは簡単ではないかもしれません。そこで、Document AIのような一部のユースケースに特化したネイティブアプリケーションを用意しながら、Llama2をラッピングできるSQLファンクションなども提供しています。2023年6月に開催した「Snowflake Summit 2023」では、テキストからSQLを生成できる機能もアーリープレビューとして披露しました。今後は、Streamlit(Python)での生成も考えられるでしょう。

 また、移行の際にも生成AIを活用していけると期待しています。PySparkからSnowparkにマイグレーションしたいというユーザーが多いのですが、生成AIを活用して容易に移行できるようになれば、移行のハードルを格段に引き下げられますよね。

 さらに、Snowflakeの特定の操作について調べなくても済むように活用していくため、将来的にシステム管理なども対話型のインターフェイスへと変わっていくでしょう。ドキュメントやマーケットプレイス、カタログなどでも簡単に検索できるように生成AIを活用していきます。

──既にいくつか出てきましたが、「Snowflake Summit 2023」では多くの発表がありました。ユーザーの反応はどうでしたか。

 特に反応が大きかったのは「Snowpark Container Services」です。現在プライベートプレビューを提供していますが日本でも関心が高く、「早くアクセスしたい」という声を聞きますね。日本でも2023年末にはアクセスできるようになる予定です。

 また、「Snowpipe Streaming」と「Dynamic Tables」を使ったストリーミング機能にも大きな反響がありました。こちらは既にパブリックプレビューへと移行しています。他にも「Apache Iceberg」への対応には、大企業を中心に注目が高く、まさに今朝ある大手企業から「早く運用環境で使いたい」とメールを貰ったところです。

──イベントでは、NVIDIAとの提携も発表していましたね。両社のCEOがステージ上で握手を交わしましたが、この提携の狙いについて教えてください。

 NVIDIAとSnowflakeは、生成AIの分野において両社がもたらす価値があり、素晴らしい連携ができると考えています。具体的には、NIVIDIAのソフトウェアをSnowflakeでホスティングできるようにします。

 NVIDIAはハードウェアにおける最も下のレイヤーに位置しており、その上にクラウドプロバイダー、Snowflakeのソフトウェア、NVIDIAのソフトウェアが載るようなイメージです。つまり、両社の技術については競合するところがまったくありません。最近のテック業界は誰かしらと競争しているような状態であるため、これは非常に珍しいことでしょう。また、提携を通じてNVIDIAはGPUの需要をさらに喚起でき、Snowflakeはソリューションの構築が容易になるというメリットもあります。

 これまでSnowflakeは数多くの企業と提携してきましたが、Frank(Snowflake CEOのFrank Slootman氏)自らが提携を発表することは多くありません。それぐらい、この提携は重要だと言えるでしょう。

 ちなみに、私はJensen(NVIDIA 創業者兼CEOのJensen Huang氏)直属の幹部と隔週でミーティングをしており、NVIDIAが自社ハードウェアを活用できる素晴らしいソフトウェアを作成すれば、Snowflake側ではそれを受け入れる準備ができています。

 そして重要なことは、あくまでも提携は戦略的なものであり、LLMと生成AIに限定したものではないということです。たとえば、「NVIDIA AI Enterprise」との統合により、データサイエンティスト向けのNVIDIA RAPIDSなどのツール、事前トレーニング済みのモデルなども対象となります。

 もちろん、NVIDIAとの提携は独占的なものではありません。AIのブームを受けてIntelやGoogle Cloud、Amazon Web Servicesなど各社はチップレベルで開発を進めていますが、NVIDIAの優位性はソフトウェアにあると見ています。Snowflakeは顧客に最高のコストパフォーマンスを提供することを最重要視しており、現時点ではNVIDIAが価格パフォーマンスで優れていると判断しています。

 つまり、NVIDIAより優れた技術があればもちろん、それを活用できるようにサポートします。NVIDIAとの提携がユーザーにとって邪魔になるようなことはありません。

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Snowflakeネイティブアプリで、Snowflakeのデータプラットフォーム構想に変化は

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この記事の著者

末岡 洋子(スエオカ ヨウコ)

フリーランスライター。二児の母。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている。

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