SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

EnterpriseZine Day 2024 Summer

2024年6月25日(火)オンライン開催

予期せぬ事態に備えよ! クラウドで実現するIT-BCP対策 powered by EnterpriseZine

2024年7月10日(水)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

Security Online Press

西尾素己氏が語る、最大10兆円規模の“RaaS”市場の実態──サイバー攻撃対象は大企業から中小企業へ

 ロシアによるウクライナ侵攻をはじめとする国際的緊張の高まりにともない、懸念されているのがサイバー攻撃である。今や軍事侵攻の手段としてサイバー攻撃が国際的に行われる時代になっている。また昨今のAIの急速な普及により、サイバー攻撃においてもAIが活用された事例が発表されており、さらなる攻撃の高度化が懸念される。2023年9月15日に開催されたイベント「Zenith Live '23 Tokyo」では、東京大学先端科学技術研究センターの客員研究員でありサイバーセキュリティ専門家である西尾素己氏が、国際的緊張の裏で高まる最新のサイバー攻撃動向や、AI時代の先進的な攻撃から企業を防御するための戦略やアプローチについて解説した。

ウクライナ侵攻では「サイバー空間」も戦場に

 西尾氏はまず、2022年2月24日から起きたロシアによるウクライナ侵攻を振り返り、そこで展開されたサイバー攻撃について触れた。現在の戦場は陸・海・空、宇宙だけでなく、サイバー空間にも及んでいるとし、ロシア・ウクライナ有事は「人類が経験する初の全面的なハイブリッド戦争である」と説く。

 この戦争の舞台裏ではロシアのサイバーオペレーションが進行しており、これを主導しているのは旧KGB系の組織、FSBであると指摘されている。同組織は、社会インフラに対するサイバー攻撃を行う能力を有していると見なされており、軍事侵攻が発生する前の段階で外交交渉の一環としてサイバー攻撃が利用されているというのだ。

東京大学先端科学技術研究センター 客員研究員 西尾素己氏

 ロシアがウクライナに侵攻する前から、FSBによる様々なサイバー攻撃が疑われている。その対象となったのは、国の機関ではなく、民間のISP(Internet Service Provider)であった。この事実からも、「私たちは民間企業が攻撃の対象となる新しい時代に入りつつある」と西尾氏は指摘した。

 西尾氏はロシア軍がウクライナの原発を攻撃し、その機能を停止させた事件について言及。この攻撃による被害は、大規模な核廃棄物の漏れなどの大災害には至らず、機能停止にとどまる結果となった。西尾氏ら安全保障の専門家たちは、このオペレーションを見て「驚愕した」という。その理由は、ロシアが単に原発を攻撃したという事実ではなく、ダメージを最小限に抑え、機能のみをピンポイントで停止させたからである。実は、この攻撃の数日前にウクライナの原発メーカーに対するサイバー攻撃があり、設計図や緊急時の手順などの重要情報が漏洩した可能性があると西尾氏は指摘。民間企業が次々と攻撃されているのだ。

 また、ロシアによるサイバー攻撃は、ウクライナ侵攻の1年前から既に行われていたと考えられるという。西尾氏は、日本近隣においても2024年から2025年にかけて有事が発生するといった報道がある中、日本の民間企業への攻撃が現在進行中である可能性も考慮に入れなければならないと警鐘を鳴らした。

次のページ
ビジネス化したRaaSの標的は中小企業

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
Security Online Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/18587 2023/10/27 09:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング