コンテンツ管理に関する「コスト」の問題
前回までは、「情報の検索性」と「セキュリティ」という2つの観点から、散在したコンテンツを1ヵ所で管理するために「コンテンツプラットフォーム」が必要であることを説明しました。本稿Vol.4では、コンテンツ管理に係わる「コスト」の問題に焦点を当てていきたいと思います。
一般的に言われる「クラウド化」のコストメリットは、サーバーや周辺機器の購入費用、システム構築などの初期費用が不要になる点に加えて、サーバーを稼働させるための維持費、運用・監視するための人件費など“管理コストを抑制”できる点でしょう。特に「コンテンツ管理」の観点においては、ストレージの追加コストを低減できる点が大きなメリットとなります。たとえば、単なるファイル置き場として使用しているオンプレミスのファイルサーバーの場合、そのファイルの所有者や保管目的がわからないため、ユーザーが保存したコンテンツを“IT部門の判断”で削除できず、蓄積される一方に。また、どこに何のファイルがあるかわからない状態では、コンテンツを再利用できずに“同じコンテンツ”を作成してしまうことも起こりうるでしょう。
さらに、どのファイルが最新版かわからない状態では、不要となった古いバージョンのファイルを削除することもできなくなります。複製ファイルや亜種が増殖し、ストレージコストが膨らんでいく……そうした状況を打破するためにも「プラットフォーム」でコンテンツを一元管理することでファイルの重複を可能な限り排除し、再利用の促進はもちろん、バージョン管理など、コンテンツ情報の「見える化」によって無駄なストレージ消費を抑えることができるのです。
なお、ストレージ容量を無制限としているサービスもあり、Boxでは「Business」「Enterprise」といったビジネス向けプランを利用することで、ストレージの追加コストを気にすることなくご利用いただけます。