10月23日、日本マイクロソフトは生成AIに関するプレス説明会を開催した。同社の法人向け生成AIサービスである「Azure OpenAI Service」や「Copilot」などの最新アップデートがまとめて紹介された。
導入企業数は560社以上に
冒頭で登壇した執行役員 常務 クラウド&AIソリューション事業本部長の岡嵜禎氏によれば、日本における生成AIの導入企業数は560社以上に達している。また、10月11日には神戸に世界で6番目のAIの協創ラボが解説された。
導入事例としてメルカリとベネッセが紹介
メルカリは「Azure OpenAI Service」を活用し、AIアシスタント機能「メルカリAIアシスト」を提供している。出品・購入・ユーザーの困りごと解決などがカバーされている。ベネッセホールディングスは、AIを用いた子供たちの考える力を伸ばすサービスを提供している。
Azure OpenAI Serviceのアップデート
Azure AI Content Safety Serviceの正式サービス開始: 生成されるコンテンツを暴力や性的表現、企業の機密情報に関わる情報でフィルタリングする。またAzure OpenAI Service上で利用が可能なモデルGPT-3.5-Turbo、Babbage-002、Davinci-002などでファインチューニングが可能になりパブリックビューとして公開された。
Copilotの新ロゴと効果
新しいロゴは「人とAIが握手する」というイメージであり、AIが人をサポートする副操縦士であるとのメッセージが込められている。生産性の向上や従業員の離職率の削減など、多角的な効果が期待されている。
AIオーケストレーションと安全性
Copilotのスタッフアーキテクチャや、多くの言語モデルの選択肢、顧客データの安全性についても触れられた。特にAIの保護に関しては新たな「Copilot Copyright Commitment」を発表。MicrosoftのAIによって、著作権や権利侵害の問題が認められた場合、「Microsoftが責任を持って対応する」補償サポートを法人向けに提供していく。
言語モデルに関しては、OpenAI社との連携によるGPTはもちろんだが、Meta社のLlama、Hugging Faceのオープンソースの言語モデルとも積極的に連携していく。
パートナー施策も展開
新たなパートナー施策についても紹介。100社を超えるパートナーが集まり、Azure Open AIリファレンスアーキテクチャ賛同パートナーとして、ノウハウやトレーニングプログラムの提供が行われるという。