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データウエアハウス構築の時間を圧倒的に短縮、コンサルティングと連携したBIソリューション

多くの企業が関心を寄せるビジネスインテリジェンスだが、導入や運用にかかるコストがネックとなっているケースも少なくない。このような課題に対して、IBMが提案するのがアプライアンスという選択肢だ。

BIシステムが抱える構築スピードと導入後の課題

 現在、BIシステムと、その基盤であるデータウェアハウス(DWH)には様々な課題があるといえる。まず、ビジネスの課題解決に至るまでに時間がかかり過ぎている。ハードウェア、ソフトウェアの最適な組み合わせの選定や、その導入とセットアップに手間取ることが多く、必要な機能が実際に使えるかどうかの検証作業も大きな負担となっている。

 次に、導入するシステム規模の予測が困難という事情がある。BIシステムは実運用に入ってから、分析対象データや分析要件などが「成長」することが前提ともいえる。しかし、何がどの程度成長するのかは、それぞれのユーザにより大きく違う。そのため、データ量の伸びの予測が困難だ。

 しかし、IT予算にも厳しい目が向けられる経済状況もあり、最初から余裕がある大きな構成で導入することは難しい。そして新しい機能が必要となった時、シームレスに拡張できずに困っている、という声も聞く。

 そして多くの企業が直面している難題が、導入後のシステム運用管理の煩雑さだ。特に複数ベンダー製品からなるシステムの場合、問題の解決は容易ではない。過去の計画性のないシステム拡張に伴い、可用性の維持が困難になっているケースも少なくない。しかもBIシステムのパフォーマンス・チューニングには、高度に専門的な技術が必要だ。

BIシステムの課題を解決する要素を備えたアプライアンスが登場

 これまでIBMはBIシステムが求める目的を達成するため、ハードウェアとソフトウェアを用意し、データを有効活用するためのテンプレートを当てはめて提供してきた。もちろんこの手法は現在でも有効だが、BIシステムに上記のような課題を解決するには、3つの要素が必要だと考えている。

 すなわち「すぐに使い始められる即効性」、「試しながら成長できる拡張性」、「運用管理に手間がかからないシンプルさ」だ。そして2009年9月、その一つの回答として発表したのが、BIシステムに求められている機能がプリセットされ、高度にモジュール化されたビジネス分析のためのアプライアンス製品IBM Smart Analytics Systemだ。

 従来の手法では実装前のシステムサイジング、ハードウェアとソフトウェアの入手、インストールと設定にテスト、検証と手順を追って構築するため、稼働までにおよそ6ヶ月を要していた。しかし新たに投入されたアプライアンス製品では「現在あるこのデータを使いたい」、あるいは「やりたいことのイメージはあるのだが具体的には決まっていない」というお客様に対してはたとえば、分析対象のデータ量だけをヒヤリングし、その規模感に合ったアプライアンスをご提案している。

 4TBから200TBまで、規模に応じて設定した標準構成を6種類用意しており、サイジングや構成に悩む必要がない。この仕組みにより「こういうことを行いたい、細部はこれから試行錯誤しながら詰めていく」と伺ってから最短12日でBIシステムを導入可能だ(図1)。

図1:IBM Smart Analytics System
図1:IBM Smart Analytics System

 ソフトウェアの基本設定に加え、システムに組み込まれているデータベースは、データ容量に耐えうるパフォーマンス・チューニングも行われた状態になっている。つまり、従来の構築において一番手間がかかっていた部分を集約し、処理している。さらに標準構成の設定やパフォーマンスについて十分な検証が行われているため、短期間だけでなく低リスクでの導入を実現している。

 IBM Smart Analytics Systemには、様々なオプションが用意されているが、標準構成でも多彩な分析機能を高速実行する。その中には、あらゆるBI 機能を提供するIBM Cognosが含まれている。導入と同時にレポート、分析、ダッシュボード、スコアカードを使い、ビジネスのパフォーマンスの監視、傾向の分析、結果の測定が可能だ。

 また、Cubing Servicesによる多次元分析により、様々な観点からデータをより掘り下げて分析する。多元化分析は、DWH内のキャッシュ等で実行するためデータコピーが不要であり、最適化技術によりOLAPのクエリーのパフォーマンスが大きく向上している。さらに、データマイニング機能とテキスト分析により、予想外の傾向やパターンの発見だけでなく、過去の傾向から次の結果を予測する高度な分析を実現している。

 DWH機能では、データの抽出・加工・書き出しを行うETLソリューションであるIBM InfoSphere DataStageや、名寄せに有効なIBM InfoSphere QualityStageなどにより、DWHの整合性を図り、分析に必要な情報を的確に収集することが可能になっている。さらに2009年7月、IBMは統合解析、データマイニングのソフトウェアで世界的に大きなシェアを有するSPSS社の買収を発表した。その予測分析などにおけるノウハウも今後、アプライアンスに統合されていく予定だ。

 また高いデータ圧縮はIBMの得意な分野であり、最適化することにより、システムを管理しやすくすし、既存投資の保護に役立てることができる。たとえば、データ圧縮と高パフォーマンスのサーバー、ストレージにより、フロアスペースを平均50%削減可能だ。

 Database Partitioning Featureにより、データベースを単一のサーバー内または複数のサーバーにわたって区分することによりスケーラビリティーを向上し、高パフォーマンスのシェアードナッシング環境を実現している。システムのキャパシティーや機能は、モジュール単位でブロックを追加するような容易さで拡張でき、リプレースの必要がないため既存投資を保護できる。

 当然、IBMが得意なハードウェア・コンポーネントの観点からもIBM Smart Analytics System導入はメリットがある。ハイパフォーマンスのストレージを用い、デュアルRAIDコントローラーとフェイルオーバー保護に対応した冗長パスにより高可用性を提供している。

新設のビジネス分析・最適化支援部隊と連携

 IBM Smart Analytics Systemの販売では、2009年7月に設立したビジネス分析やビジネス最適化支援を行う組織「Business Analytics and Optimization」(BAO)と連携した案件発掘を行っている。BAOは、あらゆる業種において、企業や組織の意思決定のスピードと質を飛躍的に高め、ビジネスの結果や成果を把握し向上させることを支援する組織で、250名以上の専任コンサルタントが属している。そこで駆使されているのが、数理分析や情報管理におけるIBMの豊富な専門知識や技術だ。

 膨大な情報の中から的確かつ精微な情報を抽出し、データの傾向や因果関係を見つけ出し分析することは、これまでは、先端金融工学などの分野で一部しか活用できていなかった。BAOは、IBMの高いコンサルティング・スキルと数理科学分野やデータ分析の専門家による数理分析との組み合わせで、幅広いお客様の課題に応える。例えば、保険金支払いにおいて、不正検知を行う場合、関係が把握できなかったデータ間の関連性を分析し、疑わしい請求を容易に認識することが可能だ。

 今後、IBMのBIシステム製品開発提供部隊とBAOが連携してお互いの専門知識を有効に活用することにより、これまで以上にお客様のニーズを素早く把握し、解決していきたいと考えている。自社のBIシステム像が明確ではないお客様に対しては、製品導入のご提案だけではなく、たとえば同業種の事例を紹介するソリューションテンプレートを示す。そこでイメージをつかんでいただき、お客様からのニーズを把握する。

 そこから徐々に要件を引き出し、さらにIBMがグローバルに持つ豊富なBI構築に有用な情報を提供しながら詰めていく。中にはテンプレート化するのが難しい業界もあるが、その場合も、有効と思われるものを一例としてご紹介しながら進めているところだ。また業務の多様化などにより、以前と比較してテンプレートに当てはめるだけでは十分ではない事例が増えている。そこで活きてくるのが、IBM Smart Analytics Systemにあるような、機能モジュール追加による柔軟性だ。

 IBMは、地球がより賢く進化していくことを示す「Smarter Planet」というビジョンの下、新しい情報活用の考え方である「New Intelligence(ニュー・インテリジェンス)」を提唱している。「New Intelligence」は、「状況を察知して対応する」から「起こるであろうことを予測して意思決定を行う」という新しい情報活用だ。

 次に何が来るかを予測することで、お客様は先を見通し、より賢明な意思決定を行うことができるようになる。その一助として、IBMは有効な製品とコンサルティングサービスを組み合わせ、お客様のニーズにピンポイントで応えたBIソリューションを提供していく。

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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https://enterprisezine.jp/article/detail/2001 2010/05/11 11:49

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