Teams Copilotの課題
ここまで説明してきたように、Teams Copilotは、会議とTeamsチャットの両方でコミュニケーションを支援し、チームの生産性向上に貢献してくれます。特に会議支援機能の有用性は高く、多くの場面で活用できるでしょう。しかし、現時点でいくつかの課題も存在します。これらの課題を理解することで、より効果的にツールを活用できるでしょう。ここでは、会議支援CopilotとTeamsチャット支援Copilot、それぞれの課題について詳しく見ていきましょう。
会議支援Copilotの課題
会議支援Copilotは、会議中と会議後の両方で活用できますが、どちらの場面でも共通する課題があります。
視覚情報の理解不足
Web会議の参加者のカメラ映像、画面共有の内容を理解・解釈することができません。たとえば、画面共有している資料に対して「右上の記載について」や「3ページ前に書いてあったことについて」など、曖昧な表現で会話が進む会議は少なくありません。そのような状況で、画面共有の内容を見ずに発言だけを追って、討議の全容を正しく理解することは難しいです。また、参加者の表情や身ぶり手ぶりといった非言語情報を捉えることができないため、会議の文脈や雰囲気を完全に把握することは困難です。
話者の識別
基本的に話者識別をアカウント単位で行っているため、現地に複数の参加者がいる場合、誰が発言しているのかを区別・識別することができません。
これらの課題により、Copilotが生成する議事録や要約が、会議の全体像を完全に反映していない可能性があることに注意が必要です。
Teamsチャット支援Copilotの課題
Teamsチャット支援Copilotには「メッセージ作成の制限」、つまりゼロからチャット文章を作成できないといった課題があります。あくまでも、ユーザー自身で作成した文章の編集に留まってしまいます。この制限により、完全に新しい内容のメッセージを自動生成することはできず、ユーザーの初期インプットが常に必要となります。
今後のアップデートや改善により、これらの課題が解決されていくことに期待しましょう。
おわりに
第3回「Teams Copilot編」いかがだったでしょうか。今回は、Teams Copilotの機能概要と課題をお伝えしました。次回は「Outlook Copilot編」と称して、Outlookに搭載されているCopilotについて、その機能概要や課題について詳しく解説していきます。次回もぜひ楽しみにしていてください。