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CES2025開幕、縦横無尽に浸食するテクノロジーがもらたす現在地と未来を体感


 CES 2025が1月7日(米国時間)からラスベガスで開幕した。今年掲げられた全体テーマは「DIVE IN」。テーマにふさわしく、業界問わず縦横無尽に浸食するテクノロジーの今とこれからを体感できる場となっている。本稿では、本編開催に先立って行われたメディア・デーの内容をお届けする。

今後のテクノロジー動向を占う最良の場

 全米民生技術協会(Consumer Technology Association、CTA)が開催する世界最大規模のテクノロジーカンファレンス「CES 2025」が開幕した。2025年1月7日(米国時間)~10日までラスベガスで開催される。世界的なグローバル企業からスタートアップ企業まで、世界中の企業、キーパーソンが一堂に会する。

 CES 2025には160ヵ国以上から10万人以上参加。会場内で開催されるイノベーションアワードへの応募は過去最高の3,400件以上となり、全体の出展社は約4,500社、300を超えるカンファレンスセッションが行われる。AI、モビリティ、デジタルヘルス、スマートコミュニティ、サステナビリティなど、業界問わずに活用が進むテクノロジーの最新動向が紹介される。

 7日からの本編開催に先立ち、1月5日~6日はプレス向けのカンファレンス、メディア・デーが開催された。5日の「CES 2025 Tech Trend to Watch」ではCTAが注目するテクノロジートレンドについてが紹介され「CES Unveiled」では、開催に先立ちメディア向けにクローズドな展示会が催された。

入場の合図を待つ各メディアスタッフ

CTAのキーパーソンが占う明日のテクノロジー

 CES 2025 Tech Trends to Watchに登壇したのは、CTAのイノベーションおよびトレンド担当シニアディレクターのブライアン氏とマーケティングおよびコミュニケーション担当バイスプレジデントのメリッサ氏。二人から2025年に注目のテクノロジーとイノベーションのトレンドが語られた。取り上げた主なトピックは以下の通り。

  • 人間中心のイノベーション:テクノロジーが人々の生活をどのように改善し、再定義するのか。特に、ジェネレーションZの購買パターンや価値観が技術革新に与える影響について指摘した。
  • AIの進化:消費者体験をパーソナライズし、デジタルツイン技術やロボティクスを活用した新しいソリューションが次々生まれている。
  • 持続可能性とエネルギー転換:太陽光エネルギー、スマートホームソリューション、グリーン水素などが注目され、環境保護と持続可能な生活を推進する取り組みが重要。
  • スマートコミュニティとモビリティ:電気自動車、コネクティビティ、自律性がモビリティの主要トレンドとして挙げられ、都市や産業における進化について触れた。
  • エンターテインメントとコンテンツの融合:スマートホームデバイスやAI搭載テレビが、コンテンツ消費とエンターテインメント体験を再定義していると強調。
  • 長寿と健康のテクノロジー:AIを活用した精密医療、遠隔医療、ウェアラブルデバイスが、健康的な長寿を支援する新たなソリューションとして注目。
  • 量子テクノロジーの台頭:量子コンピューティングが次世代のイノベーションを推進する重要な分野として注目され、2030年代が「量子の10年」となることを予想。

 セッションでは、CTAが発表した米国のテクノロジーに関する市場予想も紹介された。2025年の米国の消費者向けテクノロジー業界の小売売上高が、約5,370億ドルに達し、2024年から3.2%増加するとした。これは、ハードウェアだけでなく、ソフトウェアやサービスも成長していることを示している。

 一方で、予想には不確実性が常につきまとう点も指摘。トランプ次期大統領の関税提案に触れ、テクノロジー製品への関税が実施されると、米国消費者の購買力の低下につながり、900億ドル~1,430億ドルの減少があるとし、注意深く動向を見守る必要性を示した。

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非テクノロジー企業の出展も目立った

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長1978年生まれ。立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア...

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